子どもの自殺原因の詳細調査わずか4.6% 4割は遺族に調査希望の有無説明せず 「気持ちがないがしろにされている」遺族訴え|TBS NEWS DIG
子どもの自殺が起きた際に学校側による詳細な調査がわずか4.6%しか実施されていなかったことが明らかになりました。遺族は「気持ちがないがしろにされている」などと訴えています。
「人と関わるのが好き、楽しいことが好きっていう子で」
10年前に弟の悠太さん(当時16)を教員の不適切な指導による自殺で亡くしたはるかさん。
きのう公表された文科省の調査結果に憤りを感じています。
弟を「指導死」で亡くした はるかさん
「詳細調査に移行できたのが19件というのは、どのような説明がされてこんなに少ないのか」
文科省はきのう、子どもの自殺が起きた際の学校側の調査対応について初めて公表。
2022年度の子どもの自殺者数は411人で、このうち詳細な調査行われたのがわずか4.6%だったことが明らかになったのです。
弟を「指導死」で亡くした はるかさん
「弟もそうですし、私が出会ってきたご遺族は原因不明という形で向き合ってもらえなかった方が沢山いる」
自殺件数のうち、およそ6割は自殺の理由は「不明」とされています。
文科省の指針では、子どもの自殺が起きたとき、学校がまず事実関係の整理である「基本調査」を行い、自殺に至るまでの経緯などを「詳細調査」を通して調査するよう示しています。
弟を「指導死」で亡くした はるかさん
「簡単に自殺の理由はわかるわけがないという思いもある。きちんと深く知ろうとしてくれていない認識の表れなのではないか」
さらに、自殺件数のうち4割にあたる167件で、「詳細調査」の制度や調査の希望について遺族に説明していなかったことも明らかになりました。
弟を「指導死」で亡くした はるかさん
「そもそも4割は説明されていなくて、知らなかったせいで自分の子どもの命に向き合ってもらう調査をお願いも出来なかった人が沢山いるかもしれないと思うと、同じ死が繰り返されてほしくないと思う遺族の気持ちがないがしろにされている」
専門家は、100%「詳細調査」をするべきだとしていますが、国や自治体の支援も必要だと指摘します。
大東文化大学教育社会学 山本宏樹准教授
「国や自治体が専門家チームを即座に派遣して、学校は運営を続け、子ども達のケアもして、何があったのかということを丁寧に見ていく、組織的な対応をしていく必要があると思います」
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