進化する代替食品 3Dプリンター製も 動物性から植物性へ…環境負荷低減でも注目(2023年10月5日)

進化する代替食品 3Dプリンター製も 動物性から植物性へ…環境負荷低減でも注目(2023年10月5日)

進化する代替食品 3Dプリンター製も 動物性から植物性へ…環境負荷低減でも注目(2023年10月5日)

 肉や魚など動物性の食品を植物由来の材料で作る代替食品が今、進化している。なかには3Dプリンターを使ったものまである。こうした代替食品は、温室効果ガスの削減など、環境負荷を減らすことでも注目されている。どういうことなのだろうか。

■3Dプリンターで“代替サーモン…大量生産システム開発

 男性:「最高です。同時に両方を食べ比べて、違いをよく知りたいです」

 女性:「本物だと思いました」

 彼らが食べているのは一見普通のサーモン料理。だが、このサーモン、実は3Dプリンターで作られた「代替サーモン」なのだ。

 主成分はキノコ由来のタンパク質で、動物性成分は一切入っていないという。

 シェフ:「これまでに調理してきたサーモンそのものでした。味も文句なくおいしかった」

 オーストリアの会社が3Dプリント技術を応用して、代替食品を大量生産できるシステムを開発した。先月からオーストリアのスーパーやインターネットで売り出されている。

■進化遂げる「大豆ミート」 環境問題を考える一端に…

 代替食品といえば最初に思い浮かぶのが「大豆ミート」だが、実は今、その大豆ミートが驚くべき進化を遂げているのだ。

 大豆ミートをメインに扱うレストランの唐揚げ。似ているのは、見た目だけではない。

 しっかりと鶏肉ならではのうまみ、脂ものっている。これは鶏の唐揚げと本当に変わらない。

 さらに、回鍋肉(ホイコーロー)に使われている肉はもちろん大豆ミ-トなのだが、1枚肉の食感までもが再現されている。

 初来店 10代:「大豆とか代わりの食品を使っているのは、言われないと分からないですね」

 常連 20代:「普通の肉を使うよりもダイエットとかの観点からみると、カロリーを抑えつつおいしい」

 初来店 30代:「いろいろ食糧問題などあるなかで、代替商品が出てくるのはいいことだと思うけど。食べる側としても、安心なものがあるといいので期待したい」

 この店を訪れる客は、年々増えているという。

 PLANT BASED TOKYO 営業企画部 上林崇さん:「オープン当初(おととし)の約3倍から3.5倍に(売り上げが)増加している。大豆ミートを食べていただいて、今後の地球の環境問題ですとか、考える一端になっていただけたらうれしいなと考えております」

■代替食品で…温室効果ガス削減およそ11倍

 代替食品を積極的に選ぶことは、環境の負荷を減らすことにもつながるという。

 ガーディアン紙によると、あるコンサルタント会社の調べでは、世界中でウシやブタ、トリなどの畜産業で、餌(えさ)に使われる穀物は、栽培される穀物の83%に上るという。

 そうして生産された食肉や乳製品は、人間が摂取するカロリーの18%に過ぎないというのだ。

 そのため、人間の食生活を動物性から植物性に移行することは、飼料栽培のために破壊される森林を減らすことができ、環境負荷を減らすことにつながるという。

 さらに、こんな調査もある。CO2を排出しない電気自動車メーカーなどへの投資と比べて、植物由来の代替肉を製造する企業などへの投資は、ウシやヒツジによるメタンガスの排出を減らすことなどから、およそ11倍の温室効果ガス削減が期待できるという。

■代替卵も…常温で長期間保存が可能

 そんななか、注目されているのが卵の代替食品だ。植物製品を扱う「ツーフーズ」と大手食品メーカー「カゴメ」が常温で長期保存可能な代替卵を開発した。

 その特徴は「ふわとろ」。ニンジンや白インゲン豆から作られていて、独自技術で熱を加えても固まりにくいのが特徴で、「ふわとろ」が長続きするという。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年10月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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