ハリウッド日本人俳優「最終決定権が自分自身」ジャニーズ新会社“エージェント”とは(2023年10月3日)

ハリウッド日本人俳優「最終決定権が自分自身」ジャニーズ新会社“エージェント”とは(2023年10月3日)

ハリウッド日本人俳優「最終決定権が自分自身」ジャニーズ新会社“エージェント”とは(2023年10月3日)

故ジャニ―喜多川氏の性加害問題をめぐり、2日の会見で、社名変更を発表したジャニーズ事務所の前には、多くのファンの姿がありました。
ジャニーズファン:「ジャニーズという名前がなくなってしまうのが、個人的にさみしいと思っているので、ちょっと見に来ました」
ジャニーズファン:「やっぱり寂しいという気持ちもあるけど、しょうがないのかなって」
関ジャニ∞とジャニーズWESTのファン:「本人たちが歌えない曲が出てくるよなって今後。彼らの代名詞の曲だったりするので、そこは切ない気持ちです」

会見から一日経って、所属タレントの反応はさまざまです。
『ジャニーズ』にちなんだグループ名を持つ『関ジャニ∞』。新たなグループ名について、こうメントしています。
関ジャニ∞・横山裕さん:「ちょっと(ファンの)皆さんに相談したい。みんなと一緒に作ってきたから、一緒にやりたい」
関ジャニ∞・村上信五さん:「いつ正式に決めて発表できるか、会見もふわっとしていたから、僕らもふわっとしています。申し訳ない」

『ジャニーズWEST』のメンバー・桐山照史さん(34)は、会員制のウェブサイトに「俺らの気持ちは何も変わっていない」などと投稿しました。

『KinKiKids』の堂本光一さん(44)は「たとえその全てが否定されたとしても、これから新たな素晴らしい景色を皆さんと共に見られるよう、我々なりに答えを見つけたい」としています。

『Hey!Say!JUMP』の山田涼介さん(30)は、「メンバー全員でしっかり話し合いをし、話しがまとまった段階で、ファンの皆んなには共有していきたい」と投稿しました。

タレント活動とは切り離せないスポンサー企業。補償や再発防止策の推移を見守るとして、広告などへの起用を見送る動きが広がっていましたが、新たな対応も出ています。

大手生活用品メーカーの『P&Gジャパン』。事務所に対して再発防止策の実施を求めながら、タレントの起用を続けてきましたが、事務所との契約は、すべて終了。起用していたタレント4人と、直接、契約したことを明らかにしました。

「所属タレントを起用することは、子どもへの虐待を認めること」と強く批判していた経済団体のトップは、こう述べました。
経済同友会・新浪剛史代表幹事:「まずは前進したと考えております。一番、重要なのは、被害を受けた方が救済されることが大前提」

社長を務めるサントリーホールディングスでの今後の方針を問われました。
経済同友会・新浪剛史代表幹事:「再発防止のためのガバナンス構造がどういう風になっていくか。まだ詳細を理解しているわけではございません。また、契約そのものがどのようになっていくのか。これも理解をしているところではありませんし、それを納得いく形であるということが大前提で、再開を検討するといことになります。結論として、すぐ再開しますよというモードにはなっておりません」

専門家は、企業は様子見をせざるを得ないと話します。
桜美林大学・西山守准教授:「今回の発表で、企業は難しい判断を迫られているというか、判断を先送りせざるを得ない状況にあると思う。表明された部分は、一歩進んだと評価されていると思うが、具体的な形がどうなっていくのか。そこが解決しない限り、企業は『安心して取引しよう』と、そこまで表明はできないのかなと」

来月にも新たな体制に移行するジャニーズ事務所。そのなかで注目されているのが“エージェント”という仕組みです。

10年以上、ハリウッドで活動し、自身もエージェントと契約している松崎悠希さんは、こう話します。
ハリウッド日本人俳優・松崎悠希さん:「最終決定権が自分自身になるのが、一番、大きな部分。俳優が『これはやりたくない』と言っても、事務所側が『やれ』と言ったら、やらざるを得ないという状況が過去にたくさんあったかと思います」

松崎さんによりますと、“エージェント契約”では、タレントが手数料を支払って営業などの仲介を依頼することになりますが、一般的に報酬は全額、タレントの手に渡ります。一方で、ジャニーズ事務所などが取っているとされる“マネジメント契約”では、タレントが所属する芸能事務所が、営業から報酬の交渉や契約、レッスンなどのスケジュール管理まで、ほぼすべてを担う代わりに、報酬は事務所を介してタレントに渡ります。
ハリウッド日本人俳優・松崎悠希さん:「(Q.ジャニーズ事務所が新会社ではエージェント制を導入しますが)新しい会社の方式を打ち出して、変わっていきたいという意思表示をするために、マネジメント会社ではなく、エージェント会社を設立すると宣言されたのかなと感じました」

エージェント契約ではメリットもある一方、あらゆるものを自分で手配する大変さもあります。
ハリウッド日本人俳優・松崎悠希さん:「役の交渉、出演交渉だけをやってくれるのがエージェントであって、その他の部分は俳優個人が手配します。宣材写真の撮影は、ハリウッドでは、俳優がすべてを手配します。俳優が写真家を手配し、メイクアップアーティストを手配し、撮影した後には、俳優が印刷を手配し、俳優がアップロードし、俳優がすべてを行います。これを日本では、すべて事務所が行ってくれています」

“組合”が力を持ち、報酬の交渉なども行っているアメリカ。エージェントへ支払う報酬は、全体の10%までと決められています。

さらに、オーディションにおいても、環境が違うといいます。
ハリウッド日本人俳優・松崎悠希さん:「日本では、そもそもオーディションが一般的ではない。どのように役がオファーされるかというと、まず事務所が決まり、その事務所の中の誰にするかというキャスティング方法が行われている。もしも業界全体がオーディションを導入して、俳優が自分自身の力で役をとれる状況になれば、俳優の権利が守られる業界になっていくと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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