「穂が違う」秋の絶景に“異変”…東京また真夏日 サケ不漁も…北海道でブリ大漁(2023年9月27日)

「穂が違う」秋の絶景に“異変”…東京また真夏日 サケ不漁も…北海道でブリ大漁(2023年9月27日)

「穂が違う」秋の絶景に“異変”…東京また真夏日 サケ不漁も…北海道でブリ大漁(2023年9月27日)

 秋の気配から一転、都内では27日、気温が30℃を超え、再び真夏日となりました。列島に夏と秋が同居するなか、異例の夏の暑さで秋の景色に異変が起きています。

■涼しさ一転…東京でまた真夏日

 東京都心は21日にようやく最高気温が30℃を下回り、23日、24日と涼しくなったと思いきや27日、1週間ぶりの真夏日に。今年の真夏日は89日となりました。さらに、28日以降も30日まで真夏日になる予報です。また、今週の暑さのピークは28日になりそうです。

 関東から九州で真夏日が続出、甲府や静岡で35℃になる予想が出ています。猛暑日となると過去、最も遅い猛暑日になります。

■「穂が違う」絶景ススキ“異変”

 5日ぶりの真夏日になった神奈川県の小田原。その隣の箱根町では今年の異例の暑さで異変が起きているといいます。箱根町の「仙石原すすき草原」ではススキが見頃を迎えています。

 しかし、気になることが…。

 地元の人:「高さはもうちょっと大きいと思う。穂が全然、違う」

 去年の同時期に「仙石原すすき草原」の同じ場所で撮影したものと比べると、今年はかなり低い感じがします。

 近くの植物園「箱根湿生花園」。仙石原に自生する植物を間近で見られる半自然草原の復元区からは「仙石原すすき草原」の全景が見られます。「箱根湿生花園」では「仙石原すすき草原」の穂が出る時期を記録しています。

 箱根湿生花園・学芸員 松江大輔さん:「毎年見ていると、ちょっと今年のススキは少しだけ小ぶりかなというところがあります。全体の高さですね。植物の伸びが悪いという状態」

■猛暑で水不足 絶景ススキ“異変”

 原因は、今年の異例の暑さにあるのではないかといいます。

 箱根湿生花園・学芸員 松江大輔さん:「夏にすごく雨が少なくて、今年、非常に猛暑だったので夏の生育期に水が少なかったことで短くなってしまった」

 ただ、ススキはこれからどんどんと美しくなっていくそうです。

 箱根湿生花園・学芸員 松江大輔さん:「黄金色に最初、染まってから花が咲いている時期は黄金色になるので、黄金色に染まってから最後、綿毛が開くと銀色に染まるというふうに表現されます」

 一方でススキが見頃を迎えた今、観光地では期待が高まっています。

 仙郷楼 石村光稔社長:「仙石原は標高の高い所なので涼しい。標高が100メートル上がると気温が1℃下がるといわれているので、都会と比べるとだいぶ涼しいので、周辺の観光、散策をする方が多い」

■サケ不漁も…北海道でブリ大漁

 また、暑さの影響は北の海でも。サケで知られる北海道沖の定置網漁でも異変が起こっているといいます。ブリです。10年前までブリの水揚げがほとんどなかった北海道白糠町でブリが大漁なんです。また、北海道全体でもこの10年ほどでブリの漁獲量が急増しています。

 理由は日本近海の海水温の上昇にあるといいます。ブリが冷たい海水を求めてこれまで以上に北上したというのです。しかし、このブリの豊漁、いいことばかりではありません。

 木村漁業部 木村太朗社長:「メインのサケがまるっきりない。本当、頭が痛い。最初は(ブリが取れて)喜んでたけど、今はサケがいなくなってしまった危機感」

 北海道ではあまりなじみのなかったブリは需要が低く、価格は本州の市場の半値ほどの場合もあるといいます。こうした事態に、白糠町はふるさと納税の返礼品として、ブリを「極寒ブリ」としてブランド化して売り出すことにしました。

 北海道白糠町 棚野孝夫町長:「『極寒ブリ』を白糠町の将来に向けて、ブランド化した自慢の一品にして、消費者に届けたい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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