警察学校も「ほめて伸ばす」 受験者数の減少に意識改革…女性が増加 授業を公開(2023年9月27日)
茨城県の警察学校で学ぶ新人警察官の様子が報道陣に公開されました。厳しいイメージが強い警察の訓練ですが、近年「ほめて伸ばす」指導方法へと改革が進んでいます。その狙いについて取材しました。
■刑法犯認知件数 去年の3割増も…受験者数減
大きな掛け声を上げて、一糸乱れぬランニング。茨城県の警察学校が公開した“授業風景”です。
学生の一日は、午前6時20分の点呼から始まり、基礎体力作りはもちろん、警察実務などを学んでいきます。
教官:「私たちが相手にするのは人です。これは被疑者であっても被害者であっても。なので思いやり、あとは誠意。そういったものをもって対応しなければ」
茨城県で去年に起きた刑法犯認知件数は20年ぶりに増加に転じました。さらに今年は、去年の3割増という厳しい状況です。
その一方で、茨城県警の採用試験の受験者数は年々減少しています。
そこで、「受験者に具体的な学校の様子を知ってもらいたい」と今回、授業の様子を公開することになりました。
逮捕術の訓練では防具を着けた箇所へ打撃や蹴りのほか、実際の警棒と同じ重さの“模擬警棒”を使った、実践形式の訓練をしていきます。
“未来の警察官”の攻撃に、体験した記者もたじたじです。
■「ほめて伸ばす」“意識改革”で女性↑
厳しいイメージが強い訓練ですが、学生らの笑顔も見えます。教官や学生同士の会話を聞いてみると、このような声が聞かれました。
「頑張れ頑張れ!」「速い!速い!ファイトー」
仙波侑祐警部補:「(警察学校の)昔との違いは我々の考え方。今の学生の特性を考慮すると、ほめて伸ばすといいますか。最初はできなくて当然だという認識を我々も持って、何でできないんだではなく、できるようにするためにはどうすればいいか。学生が成長するための補助ができればなというスタンス」
こうした県警の意識改革などもあり、近年では、警察官を目指す女性も増えています。
茨城県警は、すべての警察官に占める女性の割合が12.5%と全国トップ。今年4月に入校した学生のうち、4人に1人が女性です。
前職は薬局の事務 海老根里佳さん(26):「被疑者の方で暴力を振るわれている、痴漢の被害だったりとか。男性警察官だと怖がってしまう女性もいたりすると思うので、そういったところで女性は強く活躍できるかなと思います。3年かかって苦労したんですが、警察官になれて本当によかったと思っています」
(「グッド!モーニング」2023年9月27日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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