処理水放出から1カ月 中国禁輸続き…思わぬ余波(2023年9月24日)
福島第一原発からの処理水の放出が始まって1カ月が経ちました。中国で日本産の海産物の輸入停止が続き、思わぬ影響が広がっています。
■中国禁輸続き…思わぬ余波
高知名物・カツオのたたき。
たたき作り体験をする客:「裏返します」「焼けてるわ~」
観光客の手で焼いて、たたき作りを体験できるのも魅力の1つ。脂がのった「戻りガツオ」をパクリ。
自分で焼いたカツオを食べる客:「これを食べに来たと言っても過言ではないっす」
そんな人気の観光地に影を落としているのが、24日で1カ月が経った処理水の放出です。
こちらの店では、中国からの団体客120人の予約が4件キャンセルになったといいます。
かつお船 門田麻子常務:「マックスで入っていたとしたら100万円台の売り上げが見込めなくなった。この先需要が伸びてくるかどうか、なかなか難しい」
迷惑電話も相次ぎました。迷惑行為は日本で暮らす中国人にも広がっています。
日本在住の中国人:「核汚染水は水産物を汚染している。日本に住む中国人の食にも影響を与えている。こんなもの…見る気にもなれない」
この動画は、銀座の日本食レストランで撮影されたとみられます。さらに、東京湾の水を吐き出すシーンも…。
日本在住の中国人:「東京の海水、マジで核汚染の味がする」
処理水の放出以降、福島第一原発の周辺でとれた魚から基準値を超えるトリチウムは検出されていません。それでも中国は先月から日本の水産物の輸入を停止したままです。
そうしたなか、日本国内では消費の動きが進んでいます。
ホタテを購入した客:「微々たるものですけど、気持ちとして支援したい」
生産者を支援するため、イオンはおよそ350店舗で北海道産のホタテなどの特売を行っています。さらに、福島県いわき市のふるさと納税サイトでは処理水の放出以降、「海産物」の寄付が急増しているそうです。
いわき市 創生推進課 小川仁一課長補佐:「非常にびっくりした。驚いた。寄付件数で言うと、10倍以上増えている。応援メッセージも多数寄せられている」
いわき市にはこの1カ月で1万件を超える寄付があり、およそ2億3500万円が集まりました。
一方、中国では魚離れが進んでいます。
市場関係者:「値段も安いし、観光客も少ない。地元の消費量も減っている」
地元で水揚げされた魚でさえも買い控えが起きていたのです。処理水放出を巡って、中国メディアが不安をあおる報道を繰り返したことなどが原因とみられます。
観光客:「心配です。健康が一番だから」
東京電力は早ければ来月上旬にも2回目の海洋放出を行うとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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