「東京24区」とも…地価上昇で注目“軽井沢町” 子育て世代移住者続々「断然こっち」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年9月20日)
19日に国土交通省が、7月1日時点の全国の地価を発表しました。今、地価が上昇しているのが、移住者の増加で長野県内の住宅地“上昇率トップ5”すべてを占めている「軽井沢町」を取材しました。
■東京 インバウンドで地価上昇
連日多くの観光客などでにぎわいをみせる東京。19日に国土交通省が発表した、全国の地価は…。
最も地価が高かったのは、東京・銀座2丁目です。インバウンドへの期待感などから4年ぶりに地価が上昇しました。1平方メートルあたり「4010万円」です。
都内での上昇率トップは、日本有数の観光地・浅草。仲見世通りの周辺では、商業地の地価上昇率で東京都の1位から4位を独占。1位は11.9%も上昇しています。
アメリカからの観光客:「ビューティフル。カラフル。アメージング」
一方、インバウンドとは別のある変化が原因で地価が急上昇している町がありました。
■地価調査トップ5すべてに「軽井沢町」
日本屈指の避暑地・長野県軽井沢町。大型アウトレット、旧軽井沢などで一日中楽しめるショッピング。新緑のなかを駆け抜けるサイクリングは爽快。さらに、湾曲した岩壁に数百条の地下水が白糸のように落ちる、圧巻の光景。
高さ3メートル、幅70メートルの「白糸の滝」。高い透明度を誇り、滝の水しぶきや夏の涼風が訪れる人を魅了します。
19日に取材班は地価上昇の現場・軽井沢へ。軽井沢の最高気温は28.2℃。東京都心と比べると5℃も低い気温です。
東京駅から新幹線で1時間ほどで着くことができる地の利の良さもあり、多くの観光客でにぎわっていました。
愛媛県からの観光客:「愛媛から」「(Q.ずいぶん遠くから?)新婚旅行で」「涼しく過ごせる。子どもがいるのでゆっくり過ごせるところがいいかなと」
駅から車で北に向かうことおよそ5分。およそ750メートルのメインストリート「旧軽井沢銀座通り」は平日にもかかわらず、このにぎわい。
別荘地が多く立ち並ぶ「旧軽井沢地区」。
地価調査では、長野県内の住宅地で上昇率が高いトップ5は1位の南原別荘地、2位の旧軽井沢別荘地など、すべて「軽井沢町」が占める結果に。
去年軽井沢町に別荘を購入した人:「(Q.また急に(地価が)上がっている?)いまだったら買えないかもしれないし、購入できてよかったなと思っています」
■東京から子育て移住“スーパー健康優良児”に
さらに地価を押し上げているのは、富裕層の移住ニーズ。これまで県内最高だった長野駅がある中心部を上回る地価の上昇となりました。特に“子育て世代の移住者”が増えています。
坂倉友紀子さん:「もう3年くらいになっちゃって。断然こっちのほうがいいですね、子育てには。東京24区と言われるぐらいなので、ほとんど困ることはないし」
3年前に東京・文京区から移住してきた、坂倉さん。家に案内してもらうと、豪華な平屋建て。中に入らせてもらうと、庭にはカモシカ?が現れることも。奥に進むと、広い庭を見渡せるリビングはラグジュアリーな空間が広がっています。リビングとダイニングキッチン、卓球台もあります。
元々この家が別荘だった坂倉さん。コロナ禍を機に、より良い子育て環境のため、別荘をメインの自宅にすることを決めたといいます。
夫は東京を拠点に仕事を続け、主婦の自分と子どもは住民票を移して完全に移住しました。
やってきたのは、英会話の先生。
坂倉さん:「子育てが一番の目的です。すごく自然にあふれたなかで四季を感じながら、豊かな心を持った子に育ってほしいなっていうのが一番。もう“スーパー健康優良児”みたいに2人ともなっている」
長男 惟くん(9):「(Q.もしお母さんが東京戻ろうって言ったら?)絶対ヤダ。アイスホッケーとかできなくなるから。皆で協力してシュートを決めた時が一番うれしい。自然に親しめるようになって最高です」
■児童数増加で…小学校「プレハブ教室」
移住者が増加したことで軽井沢にある小学校では、ある変化が起きていました。
児童たちが勉強している場所は通常の教室ではなくプレハブの教室。
軽井沢西部小学校 田野公章校長:「このままいくと、教室が足りない…」
児童数は今年度377人と、5年前から80人増加。3年後の本格的な増築計画もありますが、現在はプレハブの教室を利用するしかないといいます。
田野校長:「(軽井沢は)子育てにはとても環境としていいということで、子どもさんのことを考えた子育て世代の移住の方が多いのではないか」
移住希望者が中心部より価格が低い西部にも広がり、この学校の学区にあたる「追分地区」が上昇率で3位になっています。
追分地区の住人(65):「私も(軽井沢)西部小学校に通ったんですけども、そのころに比べて児童の数も増えたかなと」
■「やりたかった生活できる」夢に向けて準備
去年5月に東京・江東区から軽井沢町に移住した鈴木さん。長男の理久くん(6)は今年の4月から軽井沢西部小学校に通っています。
東京・江東区から移住 鈴木奈緒さん(40代):「やはり一番大きいのは子どもの育てる環境ですね。教育移住が。自然環境もいいですし、伸び伸び過ごせるし。子どもを中心に考えてくれる教育を、いま頑張ってやられようとしている地域みたいで」
畑の野菜に水をやり、庭にはなんと手作りのピザ窯まであります。
理久くん:「これぐらいの(大きい)ピザも焼けるの!」
鈴木さん:「夫と子どもたち2人が作った」「(Q.都内だとなかなかできない?)そうですね、移住してきてよかった。庭がとれて」
家の中を案内してもらうと…。
鈴木さん:「(Q.ここは普段何をされている所?)夫がリモートで仕事をすることが多いので、パソコンだけあれば仕事はできるって」
東京の商社に勤める夫の紹史さん(30代)。平日のリモートワークは平均で3日間。多ければ5日すべてリモートの週もあるといいます。
妻・奈緒さんの夢は、他の子どもたちが絵を書いたりできる「アトリエ」を開くこと。来年の4月オープンに向けて準備中だといいます。
鈴木さん:「やりたかった生活ができているなって感じです。やっぱり自然の中で子どもたちを育てたかったので。畑もやりたいし、ちゃんとどうやって作れるかとかも子どもたちに見せたいし、東京で子育てするより、こちらで子育てをしたいなと」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年9月20日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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