「高齢者なりに安全運転」「注意力落ちているはず」個人タクシー運転手の年齢上限“80歳に引き上げ”に賛否 背景に労働力不足【news23】|TBS NEWS DIG

「高齢者なりに安全運転」「注意力落ちているはず」個人タクシー運転手の年齢上限“80歳に引き上げ”に賛否 背景に労働力不足【news23】|TBS NEWS DIG

「高齢者なりに安全運転」「注意力落ちているはず」個人タクシー運転手の年齢上限“80歳に引き上げ”に賛否 背景に労働力不足【news23】|TBS NEWS DIG

働く高齢者の割合が過去最高を更新するなか、政府は、個人タクシーの運転手の年齢の上限を80歳に引き上げる方針を明らかにしました。「高齢者なりに安全運転する」「注意力落ちているはず」。タクシーの利用者からは賛否の声が聞かれました。

■10人に1人が「80歳以上」敬老の日

華麗な波乗りを披露するのは佐野誠一さん(89)。サーフィンを始めたのは80歳で、2022年、世界最高齢のサーファーとしてギネス世界記録に認定されました。

佐野誠一さん「80歳すぎてサーフィンやるようになってからは、年を全然気にしなくなった」

いま、挑戦しているのはボードの上で片足を後方に上げる技。失敗しても何度でも続けます。

佐野誠一さん「瞬間瞬間を大事にして、楽しむようにしています」

9月18日は「敬老の日」。それに合わせ公表された人口推計によると、65歳以上の高齢者は総人口に占める割合では29.1%と過去最高で、世界トップです。また、総人口の10人に1人が80歳以上となりました。

働く高齢者も増えています。

マクドナルドで店内の清掃などを行うクルー・スタッフの本田民子さん(90)。全国19万人のクルーの中で女性最高齢です。

本田民子さん「『いつもきれいにしてありがとうございます』と言って帰る人もいるし、本当にやりがいがあると思う」

いま、本田さんのように、働く65歳以上の高齢者は19年連続で増えて912万人と過去最多で、就業率は25.2%となりました。

67歳からマクドナルドで働き始めた本田さん、それから23年間、週5日で勤務しています。

本田民子さん「100歳まで目指します」

こうした働く高齢者を人手不足の解消につなげようとする動きも…

■人手不足で…個人タクシー運転手「80歳」まで可能に

国土交通省は、個人タクシー運転手の年齢の上限を80歳に引き上げる方針を示しました。

個人タクシーは現在、人口30万人以上の地域でのみ営業が認められ、運転手の年齢は75歳までとされています。

一方、案では、個人タクシーの経験が1年以上あることなどを条件として、過疎地域でも営業を認め、運転手の年齢の上限を80歳までとするということです。

法人タクシーでは、法律上、年齢の上限がありませんが、個人タクシーでも上限を引き上げ、運転手のなり手不足を補おうという考えです。

個人タクシー運転手(71)「個人タクシーだけが75歳で定年が決まっているのは、おかしいと思っていた。収入はほしいからね。80歳でもそれ以上でも働けるなら働きたい」

個人タクシー運転手(72)「過疎地の人にしてみたらウェルカムじゃないの?(ただ自分は)東京の方が稼げるから」

ただ、利用者からは懸念の声も…

男性(50代)「自分の父もそれ(80歳)くらいの年齢だけど、運転免許を返納している。注意力とか落ちているはずなので、ちょっと怖い」

男性(30代)「年齢を延ばすのであれば試験とか厳しくしたり、しっかりしたら良いと思う」

タクシー運転手の数(個人タクシー除く・3月末時点)は、▼2019年の29万人1516人から▼2023年の23万1938人と、約20%減少しています。(全国ハイヤー・タクシー連合会調べ)

高齢化率が44%を超える千葉県長南町では、2023年3月に町内を走る巡回バスが廃止され、住民の“生活の足”に影響が出ていました。

女性(87)「どこに行くのもタクシー」

女性(67)「どこも買い物にも行けないし、近くにスーパーもないから。長南町にタクシー会社が2つあるんですけど、利用する人が結構多いみたい」

高齢ドライバーが運転することに理解を示す住民もいました。

男性(85)「車がないと生活できない。高齢者は高齢者なりに安全運転すると思いますけどね。まして営業用だったらさ」

政府は、都市部で経験を積んだ運転手が地方にUターンやIターンをしても働けるようにすることを想定していて、10月にも施行される予定です。

タクシーの人手不足をめぐっては、外国人ドライバーやライドシェアなど、さまざまな議論がなされていますが、今回の年齢の上限引き上げに専門家は…

千葉商科大学(労働社会学)常見陽平 准教授「高齢者のドライバーの是非を問うときに『危ない』『働かせるのか』とか論理があるけど、世の中全体で若者が減っていきます。今だからそういった意味で女性・高齢者・障害者・外国人、もう人が足りないからさまざまな人を動員しないといけないという状況になっています」

■働く人「7人に1人」が高齢者 カギは「マッチング」

小川彩佳キャスター:
人手不足の解消ということですけれども、一方で高齢の方は免許を返納して、という動きや街の声もありましたよね。安全をどう担保していくか、チェック体制、ライドシェアの議論もありますけれども、他の方策も併せて進行させていく必要がありますよね。

山本恵里伽キャスター:
議論がまだまだ必要ではあると思いますが、9月17日、総務省が発表した統計があります。2022年、65歳以上の就業者数が912万人と過去最多を更新しま…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230919-6110376)

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