「水ぶくれ治らず」美容施術「HIFU」トラブル多発 “神経障害”危険性も…医師が警鐘【もっと知りたい!】(2023年9月19日)

「水ぶくれ治らず」美容施術「HIFU」トラブル多発 “神経障害”危険性も…医師が警鐘【もっと知りたい!】(2023年9月19日)

「水ぶくれ治らず」美容施術「HIFU」トラブル多発 “神経障害”危険性も…医師が警鐘【もっと知りたい!】(2023年9月19日)

 マスクを外す機会が増えた今、顔や肌の引き締め効果が期待できる「HIFU(ハイフ)」という美容の施術を受ける人が増えています。しかし、医学的な知識がないエステサロンなどで施術を受けてやけどや神経障害が生じる深刻なトラブルが相次いでいます。

■「水ぶくれ治らず」やけど状態に…うみも

 やけどの被害を訴える女性(50代):「痛かった、ずっと痛かった。機械で効いてるから痛いのかなと思ってた。『終わりましたよ』って言われて、自分でパッと見たら水ぶくれができてた」

 こう話すのは、大阪で飲食店を営む50代の女性。「夏におなかを引き締めたい」という思いから、先月、近所の整体院で、超音波を照射する“ある施術”を受けたといいます。

 施術後の写真には、へその下はやけど状態になりうんでしまっています。

 やけどの被害を訴える女性:「やけど、丸くなってて、こうボタンのあとが白くうんでる状態」「(Q.それは水ぶくれ?)そう、一回水ぶくれになったのが治んないの。嫌だよ、だって夏のうちに痩せてオシャレしてってあるやん。なのに全然やな。お金かけてきれいになりに行ってんのにね」

■“超音波”用いて小顔・痩身効果

 女性が受けたのが「HIFU」という肌に超音波を集中して当てて、深い部分にある筋膜などに軽いダメージを与える施術です。

 都内の美容クリニックの医師に「HIFU」を実演してもらいました。

 BIANCA CLINIC 紀田基邦医局長:「こんな感じで、引き上げるようにHIFUを当てて、スマス筋膜という部分に熱を入れて引き上げていきます。神経が通っている場所などは危険な部位になりますので、そのあたりは避けながら照射していきます」

 「HIFU」は表面の皮膚を傷付けずに筋膜にダメージを与え、それにより小顔や痩身の効果が期待できることから人気だといいます。

 紀田医局長:「HIFUっていうのは焼肉に例えられるんです。お肉を焼くとどうなるでしょう?ジューっと縮まって全体的に引き締まる。HIFUはまさに同じ原理で、外から超音波を使って熱をスマス筋膜、いわゆる筋肉の表面に当てて内側から引き締めて、顔であったり体であったりを引き締めていく」

■医師以外のHIFU施術「神経損傷」リスクも

 そこで、生肉にHIFUを照射してみると、表面に変化はありませんが、裏側を見てみると焦げ目が付いていて熱が伝わっていることが分かります。医師は、筋肉や神経がどこにあるかなど熟知していることが重要で、医学的な知識がない人による施術は危険だと指摘します。

 紀田医局長:「口角の下あたりや黒目のですね内側であったり、首の中心、そういった部分は神経など組織が多い場所なので避けています。適切にちゃんと筋肉層、筋肉がある部分に当てていくことがすごく大事かなと思います。医学的な知識がない方が照射してしまうことで、神経であったり、皮膚であったり、危険なところを損傷してしまう危険性がはらんでいるので大変注意が必要」

 HIFUの施術後、おなかがやけど状態になった冒頭の女性。女性が施術を受けたのは、医師免許のない整体院でした。女性はやけど状態になったことを整体院に訴えたといいますが…。

 整体院(女性によると):「診断書を持ってこないと、対応はできない」

 整体院側からは傷の状況すら見てもらえなかったということです。

 日本エステティック振興協議会は、会員のエステ事業者らにHIFU施術の即時中止を求めています。

 また、国民生活センターもHIFU施術について、医師以外の人による施術は絶対に受けないよう注意を呼び掛けています。

(「グッド!モーニング」2023年9月19日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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