リビア洪水 子ども30万人に危機 救助チームバス炎上“19人死傷”(2023年9月18日)

リビア洪水 子ども30万人に危機 救助チームバス炎上“19人死傷”(2023年9月18日)

リビア洪水 子ども30万人に危機 救助チームバス炎上“19人死傷”(2023年9月18日)

 リビアで大洪水が発生してから1週間。死者・行方不明者は2万人を超えています。また、ギリシャの救助チームが乗ったバスが炎上し、19人が死傷するという痛ましい事故も起きました。

■リビア洪水 子ども30万人に危機

 黒く焼け焦げたバス。ギリシャから来た救助チーム19人が乗っていました。リビアの東部ベンガジから最大の被災地デルナに向かっている途中、交通事故に遭い、バスが炎上。5人が死亡、14人が負傷したのです。

 記録的な豪雨で街の4分の1が消滅したといわれている港町デルナ。発生から1週間、行方不明者は1万人を超え、世界中からレスキュー隊が駆け付けています。そんななか起きた悲劇。

 リビア保健相:「リビア政府、国民の名において、ギリシャの国民に深い哀悼の意を表したい」

 一方で、遺体の数が増え続けているデルナでは海に流された遺体が時間とともに海岸に戻り、打ち上げられたその数は日増しに増えているのです。明らかになってきた被害の状況。7階建てのビルも半壊するなど、濁流の強さが浮き彫りとなったのです。

■子ども30万人に感染症リスク

 緑の山を背後に抱え、地中海に面する美しき港町デルナ。しかし、その特有の地形により山の水が一気に流れ込み、その姿は一変。かつてはアパートやビルなどの建物がひしめき合っている住宅地。多くの住民が避難する間もなく押し流されてしまったのです。

 家を流された住民:「この道には15軒の家があった。33人が亡くなった」

 裸足のままの逃げ出し、すべてを失った人も…。

 橋が流され、川底を歩いて渡る住民たち。普段ほとんど水が流れていない干上がった川。そこへダムの決壊とともに高さ10メートル以上ある、堤防をはるかに超える濁流が街の中へ通り抜け、建物や人を巻き込み、海に押し流したのです。

 すでに発生から1週間、遺体は増え続け、これまでに1万1300人が死亡したといいます。

 洪水の被害を免れた郊外に新たに整備された一角は「集団墓地」。1000人の遺体が埋葬されているといいます。遺体の処理が追い付かず、身元確認できないまま集団墓地に埋葬されることも…。

 家族を埋葬した住民:「衝撃的な数だ。1人や2人ではない。何千人もいるんだ」

 避難先が見つからず、テントでしのぐ人も…。衛生状態は悪化。洪水の後、今度は深刻な水不足に陥っています。被災した30万人の子どもたちがコレラなど感染症のリスクにさらされているといいます。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2023
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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