副大臣と政務官に「女性ゼロ」  “岸田内閣人事”54人全員男性(2023年9月15日)

副大臣と政務官に「女性ゼロ」  “岸田内閣人事”54人全員男性(2023年9月15日)

副大臣と政務官に「女性ゼロ」  “岸田内閣人事”54人全員男性(2023年9月15日)

 閣僚人事で過去最多に並ぶ5人の女性を起用した岸田総理大臣ですが、15日に固まった副大臣と政務官人事は54人全員が男性となり、女性は「ゼロ」でした。

■副大臣と政務官に「女性ゼロ」

 内閣改造に伴い、起用された副大臣の顔触れです。実はここに、これまでとの大きな違いがあります。女性の副大臣が1人もいないのです。副大臣だけではありません。政務官も去年8月の改造では7人の女性が起用されましたが、今回はゼロです。今回の内閣改造…。

 岸田文雄総理大臣:「女性ならではの感性や共感力、十分、発揮していただきながら、仕事をしていただくことを期待したい」

 岸田総理は「女性ならではの感性や共感力」という表現を使いながら、過去最多タイの5人の女性議員を閣僚に起用しました。

 松野博一官房長官:「(Q.感性や共感力に性別による差があると考えていると受け取られかねない表現ですが?)総理のご発言については、政策決定における多様性の確保が重要であることや今回、任命された女性大臣にその個性と能力を十分に発揮して職務に取り組んでいただきたいという趣旨を述べられたものと理解しています」

 松野官房長官は「多様性の確保」などが発言の趣旨としましたが、副大臣と政務官は女性の起用ゼロとなりました。

 松野博一官房長官:「閣僚、副大臣、政務官、総理補佐官など全体で多様性にも配慮し、適材適所の人事を行ったところであります」

■“岸田内閣人事”54人全員男性

 同じく女性閣僚が5人起用された2001年の第1次小泉内閣、2014年の第2次安倍内閣では副大臣、政務官ともに女性が起用されています。

 千々岩森生官邸キャップ:「すでに女性の若手議員を何人か“飛び級”で閣僚に起用してますので、女性の選択肢が少なかったというのはあると思うが、それでも過去の小泉・安倍政権ともに女性を副大臣、政務官に起用しています。岸田総理、表舞台の閣僚人事では女性の起用にこだわったけど、その下の人事ではあまり気にしなかったということだと思います」

 そもそも自民党の国会議員に女性の数は多くありません。衆参合わせて379人中、女性議員は45人。自民党はこの比率を3割にするとしていますが、現状は12%未満です。

■“元国民民主”矢田氏起用の狙い

 その女性の国会議員を増やそうと集まった超党派の会合。

 (当時)国民民主党 副代表 矢田稚子参院議員:「三原じゅん子さんみたいな全国区のタレントさんだったら皆、顔も名前も知ってるけど矢田稚子、誰やねんってなりますよね」

 当時、参議院議員で国民民主党の副代表だった矢田稚子氏です。その矢田氏が総理官邸に姿を見せました。総理補佐官に起用されたのです。

 総理補佐官に起用 矢田稚子氏(57)「(Q.国民民主党や(出身の)電機連合とやり取りは?)一切ありません。一民間人としてあくまでも引き受けた立場です」

 日本維新の会 藤田文武幹事長:「これがザ・自民党政治というか。ある種の野党の分断という意図もあるのかもしれないし、国民民主党の取り込みというところは邪推せざるを得ないかな」

 岸田総理の狙いは、どこにあるのでしょうか。

 千々岩森生官邸キャップ:「国民民主党との連立交渉は岸田総理、自ら水面下で調整に入っていました。連立自体はまだ見通しが立ちませんけれど、少なくとも自民と国民民主の連携強化を狙った人事であることは間違いないと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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