危険なトンネル冠水 運転手語る“恐怖”の7時間 関東などで記録的大雨(2023年9月9日)
本州に接近した台風13号。各地で土砂崩れが相次ぎ、住宅街に浸水するなど甚大な被害が出ました。
■“災害に強い”市役所も浸水 なぜ?
大雨で氾濫した川の水が流れ込んだのは「日立市役所」です。市役所は、地下の駐車場などが浸水。電源設備も地下にあったため、水没し、停電が続いています。
実はこの日立市役所、東日本大震災の教訓を踏まえ、「防災拠点機能」を整備し2017年に移転した、“災害に強い”とされていた庁舎。なぜ浸水してしまったのでしょうか。
越水したのは、市役所手前の数沢川。市役所は、2つの川が合流する地点に建っています。本来なら、合流した川は市役所の下をくぐって下流へ流れていきますが、想定を超える雨で排水が追い付かず、川が溢れたとみられます。
小川春樹 日立市長
「想定外の出来事でした。よく検証して今後そういうことが内容に対策をとらないといけない」
■「トンネル冠水」運転手語る恐怖
常磐道・日立中央インターチェンジ近くでは、「トンネル冠水」が起きていました。8日、現場を走行したという人は…
トンネル冠水に遭った人
「タイヤが取られちゃったりとかしてしまう状態なので、右側にみんな寄って走ってる状態でした。“大丈夫なのかな”っていう恐怖はありました。ただ前も後ろも詰まってるので、進むしかないっていう状態でした」
トンネル冠水は、先月、韓国でも起きていて、車に閉じ込められるなどで、14人が亡くなっています。
今回、トンネル冠水が起きていたのは、日立市に位置する鞍掛トンネルです。さらに、そこからほど近い大久保トンネルの出口付近では、土砂崩れが発生し道路を寸断。下りの一部区間で、8日20時時点で、通行止めが続いています。
女性は約7時間もの間、トンネルに閉じ込められていたといいます。
「お手洗いとかに行ける状態ではなかったので、水分を取るのもちょっとためらってしまうような形で。いつになったら動くんだろうっていう不安しかなかった」
■なぜ上陸せずも大雨に?
三重大学大学院 立花義裕教授
「通常、伊豆諸島付近を流れている暖流の黒潮が、今年は房総半島付近にまで流れ込み、千葉周辺の海水温が例年より高くなっている。もともとの台風の影響に加え、千葉周辺の温かい海水が、雨雲を作る材料として供給されたため、台風本体から離れたこの地域に、線状降水帯を発生させた」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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