「人生終わる…」中国旅客機“エンジンから火が”煙が機内に充満(2023年9月11日)

「人生終わる…」中国旅客機“エンジンから火が”煙が機内に充満(2023年9月11日)

「人生終わる…」中国旅客機“エンジンから火が”煙が機内に充満(2023年9月11日)

 中国からシンガポールへと向かっていた航空機のエンジンが発火し、機内が煙に包まれました。その時、一体、機体には何が起きていたのでしょうか。映像を専門家とともに見ていきます。

 機内アナウンス:「まもなく着陸です。今一度シートベルトをご確認下さい」

 着陸を知らせるアナウンス。しかし、機内は煙が充満し、乗客は口と鼻を押さえ、顔を伏せています。苦しげな乗客の表情。乗っていた人は地元メディアにこう証言しています。

 飛行機に乗った男性:「最初は割と落ち着いていたんですが、その後、煙がどんどん広がり、周りが見えなくなるぐらいになった時にすごく怖くなりました。子どもが泣き始め、皆もう何もできないと絶望して頭を下げていました」

 「過去が走馬灯のように浮かんできた。人生が終わるかと思った」とSNSに投稿した人もいます。

 10日午後、中国・四川省の成都市からシンガポールに向かっていた中国国際航空の旅客機です。

 機長:「メーデーメーデー・エアチャイナ403便。応答お願いします。煙が…。優先着陸を要請します」

 メーデーメーデー。機長は無線で緊急事態を知らせていました。飛行機は着陸したものの、乗客らは緊急脱出。滑り台の出口では客同士が衝突しています。着のみ着のままの乗客たち。一刻も早く飛行機を離れようと走ります。

 そうした事態のさなかに撮られた1枚の写真です。左のエンジンから火が出ているように見えます。機内に充満した煙はこれに由来するのでしょうか。

 航空評論家(元日本航空機長) 小林宏之氏:「客室の空気、エアコンの空気はエンジン付近から取っている。エンジンの所で煙なり何かが出てくると、機内に煙なりにおいが充満するのはシステム的に不思議ではない。何らかのメカニカルなトラブルでエンジン周辺の燃料に火が付いたと考えられる。ただ、今回もそうだったが、エンジンが2つの時、1つだけが火災になったり故障してもパイロットは常にそれを訓練と審査しているので、ほぼ正常な状態で着陸できる」

 ただし、機長のこの無線通信…。

 機長:「メーデーメーデー・エアチャイナ403便」

 航空評論家(元日本航空機長) 小林宏之氏:「メーデーメーデーを使ったとしたら、エンジンの火災を消火できず、もし着陸に失敗した場合は大惨事になる可能性があると、そこまで心配してメーデーメーデーという言葉を使った可能性が考えられる」

 155人の乗客乗員はシンガポールに到着後、全員避難しました。空港によると、乗客9人が避難中に煙を吸い込んだり、かすり傷を負ったりして軽いけがをしました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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