猛烈な雨…各地で深刻な爪痕 住民「一睡もしていない」(2023年9月9日)
台風13号の影響で線状降水帯が発生。各地で深刻な爪痕が残されました。浸水被害の地域では、気温が上昇するなかで片付け作業に追われました。
自宅の被害を前に立ち尽くす男性。
住民:「どこから手を付けていいのか分かんないな」
大きな力で引っかき回されたような室内。家財道具はめちゃくちゃに倒れ、床は一面、水浸しになりました。
住民:「(Q.冠水時は自宅から出られなかった?)もうほとんど出られない。2階にいるだけですよ。下でガタガタガタガタ、色んなものが倒れている音がね、気持ち悪くて寝てられないですよ。だから昨夜なんか一睡もしていないという感じです」
8日、台風13号の影響により観測史上最大となる391.5ミリの雨量を記録した千葉県茂原市。1日が経って水は引きましたが、増水した川につかった橋には多くの草や土砂が積み上がり、道の脇には流されたとみられる車が残されていました。
浸水した地域では片付けに追われ、家の前には水につかった畳やたんすなど家財道具が並べられていました。
茂原市の南に位置する市原市や大多喜町などに広がる養老渓谷。紅葉で有名な房総随一の温泉郷も8日の大雨で一面、濁流にのみ込まれました。
被害を受けた旅館では、復旧作業が続けられています。
喜代元 秋葉保雄代表:「(Q.通信機器も水没?)だからパソコンもダメなんで、顧客のデータがない」
避けられなかった自然災害。厳しい判断が迫られています。
喜代元 秋葉保雄代表:「設備投資したうえでも来年も被害に遭う可能性があるので、こうしたことを繰り返すようであれば、ちょっとどうしようかと」
一方、茨城県で被害が大きかったのは日立市です。道路は大きく崩れてしまっています。アスファルトの路面がボロボロに崩れて、ガードレールもむき出しになっています。下の道路に土砂が落ちてきています。さらに少し離れた場所でも…。土砂崩れの現場ではトラックが2台巻き込まれています。
川の側面からあふれ出る水…。日立市役所前です。市役所は駐車場のほか、1階部分が水につかりました。泥で汚れた車が残るなか、9日は駐車場や歩道などの清掃作業に追われました。
一時、全域で緊急安全確保が出された福島県いわき市。水につかった車両でしょうか、フロント部分に草が引っ掛かり止まっています。車の被害はさらに深刻な場所も…。後ろの車のフロントの上に完全に乗った状態の複数の車が被害の恐ろしさを物語っています。
いわき市内では降り始めからの雨量が平年の9月の1カ月分に相当する雨に。住宅への被害も甚大です。崖崩れが起きた斜面の下に建つ住宅。すぐ隣にも住宅が建っていますが…。屋根が隣の家の壁にめり込んでいます。柱なども倒れ、全壊しました。市内の住宅ではそのほか、床上浸水が1050軒、床下浸水が130軒に上っています。さらに、一部の地域では断水や停電している場所も…。
住民:「(Q.今、水道はどうなっている?)水道は出ないよ。きのう嫌な予感がして、やかんに(水を)入れておいた」「(停電で)真っ暗の中、携帯のライトを照らして歩いて帰ったけれど、水も出なくて…。水をためておかなくて失敗したなと」
東北では、10日は30度以上の真夏日エリアが拡大し、午後は局地的に土砂降りの雨となる恐れがあります。復旧作業は熱中症や土砂災害に注意が必要です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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