「日本もすぐ導入を」日本版DBS本場イギリス取材(2023年9月6日)

「日本もすぐ導入を」日本版DBS本場イギリス取材(2023年9月6日)

「日本もすぐ導入を」日本版DBS本場イギリス取材(2023年9月6日)

 子どもを性犯罪から守る取り組み「日本版DBS」について有識者会議が5日、報告書を取りまとめました。モデルとなるイギリスでは「日本も導入を急ぐべき」との声が聞かれました。

 イギリスでは、子どもに関わる仕事やボランティア活動をする場合、DBSが発行する「犯罪歴証明書」の提出が義務付けられています。

 子どもへの性犯罪歴がある人を採用すると雇用主が罪に問われます。

 ロンドン市内の学童クラブマネージャー グレニス・ジェームスさん:「私たちは傷付きやすい子どもと働いています。DBSのチェックは、その人が子どもと2人きりになったり、そばにいたりするのに適しているかを判断するのに役立ちます」

 ロンドン市内の学童クラブに勤務するジェームスさんは、「DBSは弱い立場の人を守る制度」だと強調します。

 保護者からも、新しい職員が入った際にはDBSのチェックを受けているかをたびたび尋ねられるということです。

 ロンドン市内の学童クラブマネージャー グレニス・ジェームスさん:「(リスクは)完全になくなるわけではありませんが、弱い立場の子どもと関わることが許されるべきではない人たちが、入り込むリスクを減らすことができます。私が日本政府だったら、すぐにでも導入する必要があると思います」

 DBSによりますと、去年度は、およそ750万件の犯罪歴証明書を発行したということです。

 また、子どもなどと接する仕事に就くことを禁止されている人物のリストには現在、9万3000人以上が登録されているということです。

 イギリスでは、DBS制度に対する批判的な声はほとんどありませんが、証明書の申請費用が最大38ポンド=日本円でおよそ7000円かかるため不満の声が上がっています。

 また、子どもなどと関わるボランティア活動にも証明書が必要であるため、費用が足かせになっているとの指摘もあります。
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