処理水放出“福島で黒い水”“魚が突然変異”“イワシ多量死”…中国SNSで偽情報拡散【もっと知りたい!】(2023年8月31日)

処理水放出“福島で黒い水”“魚が突然変異”“イワシ多量死”…中国SNSで偽情報拡散【もっと知りたい!】(2023年8月31日)

処理水放出“福島で黒い水”“魚が突然変異”“イワシ多量死”…中国SNSで偽情報拡散【もっと知りたい!】(2023年8月31日)

 福島第一原発の処理水の放出を巡って、中国のSNSでフェイク情報が蔓延(まんえん)しています。福島で黒い水が流れているとされる映像を検証しました。

■ニセ映像…動画を送られた男性「怒り」

 「日本はひどいことをする」。そうした言葉とともに、中国人の知人が日本人の男性に送ってきた動画です。

 海に黒い水が流れ込み、広範囲に広がっていく映像。中国人の知人は、「日本にいる中国人が処理水放出の様子を撮ったもの」だとして送ってきました。

 動画を送られた男性:「(Q.映像を見て、どう思った?)怒りですね。ふざけるなという感じですね」

 動画内で撮影者が話している言葉をよく聞いてみると、話しているのは中国語ではなく、スペイン語です。

 撮影者(スペイン語):「排水だ。完全に真っ黒な水。そしてゴミ。直接、我らが海へ」

 動画が撮影されたのは、スペイン語が公用語となっているメキシコだとみられます。

 これは2020年に撮影された映像で、ロイター通信は、海に未処理の下水が流れ込み、原因は下水管の破損とみられると報じていました。

 動画を送られた男性:「日本人はみんな(偽映像と)分かると思うが、日本を見たことも行ったこともない人は、すぐ(信じてしまう)ですね」

■魚の“大量死”“突然変異”…中国でニセ情報拡散

 中国のSNSには、関係のない映像を処理水の放出と結び付けたとみられるフェイク情報が、次々と拡散しています。

 日本製化粧品の不買を呼び掛けた動画では、福島県の近くで魚の大量死が起きたかのような主張を展開しています。

 中国のSNSから:「今年2月のニュースで、新潟県で大量の死んだ魚が出現しましたが、新潟県は福島県の隣に位置しています」

 一方、テレビ朝日が2021年に撮影した映像です。場所は新潟ではなく、東京の三宅島。波浪警報が出て強い風が吹くなか、イワシが大量に打ち上げられたニュースで使用されました。

 同じ動画の中では、突然変異したと主張する魚まで登場します。

 中国のSNSから:「1月から5月にかけて、漁師たちは福島県の海域で、放射能で変異した魚を捕獲しました」

■魚釣り上げた日本人の男性「在来の魚です」

 SNSで使われていたものと同じ写真がありました。2015年、8年前にすでにSNSに投稿されています。魚を釣り上げたのは、日本人の男性です。

 この男性が取材に応じました。

 生物ライター 平坂寛さん:「(Q.魚の名前は?)オオカミウオという魚です」「(Q.元々、日本にいる魚?)そうですね。日本では北海道の道東、オホーツク海に主に分布している在来の魚です」

 黒潮生物研究所で客員教授を務める平坂さん。海洋生物の捕獲・研究を行っています。

 画像は福島ではなく、北海道・知床の周辺海域で撮影したものでした。

 平坂さん:「こういうふうな使われ方をしているとは知らなかったので、驚いている。元々が、この姿の魚なので。敬意をもって接してほしいと思う」

■韓国は冷静な対応 一方で中国は…

 処理水の放出については、韓国でもSNSを中心にフェイクニュースが流れていますが、尹錫悦大統領をはじめ政府側は冷静な対応をしています。

 韓国・海洋水産部(28日):「8月24日、汚染水の放出が開始された直後、福島原発付近の海域の色が変わる写真がインターネットで拡散していることを確認しました。海面が黄色く見えるのは、潮の流れが強いためであり、これは福島沖でよく見られる現象です。つまり、当該写真での現象は極めて自然な現象であり、汚染水放流と連携する事案ではありません」

 一方、中国では30日、共産党系の有力紙・環球時報の社説で、日本に対する迷惑電話について触れています。中国の国民に対し、極端な言論には注意するようにと呼び掛けました。

 中国の国番号から相次いでいる日本への迷惑電話をやめるよう求める内容かと思いきや、迷惑電話を受けた日本が被害者ぶって同情を買おうとしているので、日本の悪だくみに乗らないよう自制すべきだと主張しました。

 環球時報の社説(30日付):「東京の悪だくみに警戒を。この問題で騒ぐ日本政府の意図は陰湿で、日本を中国にいじめられる被害者にして、同情を買おうとしている。中国社会で極端な感情をあおるような発言には特に注意が必要だ」

■三重の旅館にも迷惑電話「こんな身近なところにも」

 一方、迷惑電話は、今も各地に掛かってきています。

 実際に掛かってきた電話音声:「(中国語)お前たちは、全人類を滅ぼした!」「(中国語)おまえたちは、やめろ!」

 福島の原発からおよそ500キロ。三重県志摩市の旅館に掛かってきた電話には、笑い声がまじった罵声が記録されていました。

 実際に掛かってきた嫌がらせ電話音声:「(中国語)もしもし、こんばんは」「(中国語)中国語は?俺の中国語は分かるのか?」

 季彩の宿 沙都邑 支配人:「(電話番号の)86は中国ですよね。ニュース等で内容は聞いておりましたが、どちらかでいうと他人事的な話じゃないですか。こんな身近なところにも、自分の周りにもそういうことが起きるんだなというのは感じました」

 外務省は中国側に対し、国民に冷静な行動を呼び掛けるよう強く求めてます。

(「グッド!モーニング」2023年8月31日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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