バスケ日本代表が金星 ホーキンソン(28)最多28得点 「日本に恩返し」帰化への思い(2023年8月28日)
バスケワールドカップ日本代表が歴史的な大金星を挙げました。その立役者の1人がジョシュ・ホーキンソン(28)です。身長2メートル8センチ、アメリカ生まれの彼が日本に帰化した理由は「恩返し」でした。
■終盤に“猛攻撃”18点差を大逆転
世界大会17年ぶりの勝利となった日本。海外メディアも驚きを持って報じています。
ヨーロッパメディア:「日本がフィンランドに対して大番狂わせ。日本の大逆転はないと思っていたが、それは間違いだった」
CNN:「今大会で最大の逆転劇を達成した」
27日、沖縄で行われたバスケットボールワールドカップ1次ラウンド第2戦。世界ランキング36位の日本は24位のフィンランドと対戦しました。平均身長が約192センチの日本に対し、フィンランドは平均身長約199センチ。身長213センチのエース、ラウリ・マルカネン(26)はNBAのオールスター選手です。
日本はフィンランドの高さを生かした攻撃で後半に一時、18点差までリードを広げられます。そして日本が63-73の10点ビハインドで迎えた最終の第4クオーターから大逆転劇が始まりました。そして最年少の22歳、172センチのポイントガード・河村がスピードで切り裂きます。ついに追い付き、そして逆転。日本代表がテーマにしてきたスリーポイントとスピードが生かされたのです。
今大会でアジアトップの成績ならパリオリンピックの出場権を獲得できます。NBA選手・渡邊雄太(28)は、その出場権を獲得できなければ代表引退を明言。覚悟を決めて大会に臨みました。ゲームが終わった後に涙を見せた渡邊。その渡邊は最年少の河村に、こう声を掛けられたといいます。
渡邊雄太:「『僕を引退なんてさせないですよ』。力強い言葉をもらって頼もしい」
ホーバスヘッドコーチ(56)は喜びを爆発させました。
ヘッドコーチ トム・ホーバス:「河村勇輝、富永、若い選手たちがよく頑張った。ジョシュ(ホーキンソン)も、もう本当にすごかった」
ヘッドコーチが名前を挙げたセンターのジョシュ・ホーキンソン。ゴール下で体を張り続け、走り続けました。チーム最多の28得点、19リバウンドを記録、限界を超えたプレーで試合後は脱水症状になるほどでした。
ジョシュ・ホーキンソン:「日本にとって勝てたことは素晴らしいです。バスケの国としていかに成長したかを見せることができました」
日本バスケ躍進のキーマンとなったホーキンソン。そんなホーキンソンと日本をつないだ存在がバスケではなく、野球のイチロー選手でした。
■イチローに憧れ野球と“二刀流”
アメリカ・シアトル生まれの帰化選手、ジョシュ・ホーキンソン。子どものころから背が高く、スポーツ万能な少年だったといいます。
ホーキンソン選手の父:「ジョシュはサッカーもしたんだ。野球もバスケもね」
高校まではバスケと野球の二刀流だったといいます。高校時代は150キロ近い速球を投げるピッチャーでした。そんなホーキンソンの憧れは地元・シアトルのレジェンド・野球のイチロー選手だったのです。ただ、大学ではバスケに専念し、強豪リーグで活躍しました。しかしNBAのドラフトにはかからず、日本でのプレーを選びました。
■「日本に恩返し」帰化への思い
日本大好きのホーキンソンは積極的に日本文化に溶け込んでいます。“日本名”は鷹大。鷹はホーキンソンのホークから、大はBigから取ったそうです。ニックネームは鷹ちゃんです。
ジョシュ・ホーキンソン:「僕をここまで成長させてくれた人、関わってきた人たちにここまで成長できた自分を誇らしく思ってほしいんだ。日本人になること、日本代表になることによって彼らに恩返しがしたいんだ」
歴史的勝利を挙げたバスケ男子日本代表。次は29日、世界ランク3位のオーストラリアに1次ラウンド突破をかけて挑みます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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