市役所に200件…“処理水放出”嫌がらせ電話相次ぐ 政府に対応要請(2023年8月28日)

市役所に200件…“処理水放出”嫌がらせ電話相次ぐ 政府に対応要請(2023年8月28日)

市役所に200件…“処理水放出”嫌がらせ電話相次ぐ 政府に対応要請(2023年8月28日)

 原発処理水の海洋放出が始まって以降、中国から嫌がらせの電話が相次いでいることについて、福島県知事は政府に対応を要請しました。

■“処理水放出”嫌がらせ電話相次ぐ

 取材中に「その電話」が掛かって来ました。中国からの嫌がらせ電話です。

 カネヨ水産 小野芳征会長:「はい」

 電話音声:「あなた方はどうして核汚染水を海に流すのですか?」

 カネヨ水産 小野芳征会長:「もしもし」

 電話音声:「あなた方はどうして核汚染水を海に流すのですか?」

 飲食店を運営するこの会社には処理水の海洋放出が始まった24日以降、中国から発信されたことを示す国番号「86」で始まる番号からの嫌がらせ電話が100件以上掛かってきています。

 カネヨ水産 小野芳征会長:「注文の電話とか予約の電話かなと思って電話を取るから。うーん、困るよね」

 毎回違う番号から掛けてくるため、着信拒否ができないということです。

 福島市の木幡浩市長によりますと、こうした嫌がらせ電話は市役所に200件以上掛かってきているほか、小中学校や飲食店、ホテルなどに相次いでいるということです。

 福島県 内堀雅雄知事:「直接、関係のない所に対する迷惑電話が多いなというのが印象としてあります」

 「白い恋人」を製造・販売する札幌市の菓子メーカーや宮城県白石市にある蔵王キツネ村にも掛かってきていました。

 蔵王キツネ村 金川蓮淑さん:「『馬鹿』とか『死ね』というのが聞き取れるぐらいで、ここに掛けても無駄だし。いたずら電話は意味がないことなので、大人になっていただきたいと思う」

 この問題について、福島県の内堀知事は政府に対応を要請しました。

 渡辺復興大臣:「これは極めて私は異常であると。ALPS処理水に対する問題とは別次元の問題ではないかと」

 松野官房長官:「こうした事案が生じていることは極めて遺憾であり、憂慮しています」

 中国国内では日本人学校に石や卵が投げ込まれたほか、日本製品の不買運動、日本への旅行のキャンセルなどが起きています。

 中国のSNSから:「お客様の食品の安全性の確保のため日本の食材を販売しません」「我々のスーパーでは日本産の食材を絶対販売しません」

■中国の原発もトリチウム排出

 科学的根拠を示すことなく一方的に反日運動を続ける中国ですが、実はトリチウムの排出量に関しては中国の原発の方が福島第一原発より多いのです。

 日本政府が作成した資料によりますと、福島第一原発の処理水に伴う年間トリチウム放出量は22兆ベクレル未満に抑える計画ですが、中国の複数の原発ではこれを上回るトリチウムを排出。

 なかでも浙江省にある秦山原発がおととし排出したトリチウムの量は約218兆ベクレルで福島第一原発の処理水の年間放出計画の約10倍でした。

 外務省は今月28日、中国の呉江浩駐日大使を呼び出し、冷静な対応を国民に呼び掛けるとともに正確な情報を発信するよう改めて求めました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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