子どもたちに銃の訓練 ロシア 9月の新学期から高校生を対象に軍事訓練が義務化 ウクライナ侵攻から1年半|TBS NEWS DIG
シリーズ「現場から、」です。ウクライナ侵攻から、あすで1年半。ロシアでは9月の新学期から、高校生を対象に軍事訓練が義務化されます。加速する愛国教育は、子どもたちに何をもたらすのでしょうか。
ロシア プーチン大統領
「我々の任務と使命は、この戦争を終わらせ、住民を守り、ロシアを守ることだ」
子どもたちにウクライナ侵攻の“大義”を説くプーチン大統領。ロシアでは来月から、愛国教育が一段と強化されます。
日本の高校生にあたる生徒が新学期から使用する歴史の教科書では、ウクライナ侵攻に1つの章が割かれ、侵攻を正当化する記述が目立ちます。
「ロシアは英雄の国だ」
侵攻が始まった時のプーチン氏の演説を見ることができるQRコードも。
さらに、新学期からは旧ソ連時代以来初めて、軍事訓練の授業が義務化されます。そこでは何が行われるのでしょうか。JNNは義務化に先駆けて、一部の地域で実施された訓練の映像を独自に入手しました。
ウクライナとの国境からわずか40キロの南部ロストフ州の施設。まだあどけなさが残る15歳から17歳の少年100人が5日間、寝食を共にしながら訓練に励んでいました。
シミュレーターでの射撃訓練や、毒ガスや生物兵器を想定した訓練も。
教官
「手袋は袖の中に入れろ」
教官は少年たちに、こう心構えを説きます。
教官
「君たちはいつでも、戦地にいる同志に代わる用意ができていなければならない」
最後は全員でロシア国歌を斉唱。一人一人に修了証が手渡されました。
参加者
「以前は軍には行きたいと思いませんでしたが、5日間経って好きになりました」
「この訓練を通して、祖国への愛がさらに深いものになりました」
軍事訓練が義務化されることについて、市民は…
市民
「基本的には賛成です。男性はいずれにせよ兵役があるので」
「学校ではまだ必要ないのでは。(高校生など)高学年には必要かもしれませんが、小さい子たちには理解できないでしょう」
なぜ、今、愛国教育を加速させているのでしょうか。
ロシアは兵員不足を補うため予備役の動員に踏み切ったものの、数十万人が国外に脱出。また、動員兵は十分な訓練も受けずに戦地に送られたなどと批判が相次ぎ、混乱が広がりました。
プーチン氏は教育の重要性をこう語っています。
ロシア プーチン大統領
「ロシアの教師は“祖国の防衛者”たる立派な生徒を育てている。祖国に対する深い愛情を彼らに植え付けているのだ」
教育を通じて、子どもたちに「祖国への献身」を刷り込ませる狙いがあるとみられます。
教育の場でも広がる軍国主義的な動き。侵攻の終わりは見えないままです。
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