ゲリラ雷雨多発ながら首都圏で水不足 “例年の半分” 取水制限の可能性も(2023年8月16日)

ゲリラ雷雨多発ながら首都圏で水不足 “例年の半分” 取水制限の可能性も(2023年8月16日)

ゲリラ雷雨多発ながら首都圏で水不足 “例年の半分” 取水制限の可能性も(2023年8月16日)

 今回の台風でゲリラ雷雨が相次いでいた関東ですが、なぜか水不足の危機を迎えています。ダムの貯水量が例年の半分近くまで激減。今後、「取水制限」を行う可能性も出てきました。

■水位“例年の半分”生活影響は

 「首都圏の水がめ」に緊急事態が起きていました。

 沼田総合管理所 管理課 笠井昭彦課長:「この辺りで例年の水位。例年の水位であれば水面の下という状態」

 危機感を訴えるのは利根川の上流にある矢木沢ダムです。7月以降、ダムの水位が急激に低下する事態に陥っています。巨大ダムに一体、何が起きているのでしょうか。

■“例年の半分”取水制限のおそれも

 ダムの様子を空から見てみると、本来は緑の茂みまで水はたまっていますが、16日は土の斜面がむき出しになるほど水位は下がっています。

 沼田総合管理所 管理課 笠井昭彦課長:「例年と比べて貯水位は13メートルほど下がっている」

 そもそも今年は冬の雪解け水が豊富で、3月の水位は平年を上回っていました。ところが夏場を迎え、雲行きは怪しくなります。

 7月以降、日を追うごとに水位が低下。たった一日で1.5メートルの水位が下がったこともあったといいます。水位は1カ月半で20メートル下がりました。現在の貯水率は平年のわずか半分です。

■ゲリラ雷雨多発も 首都圏で水不足

 なぜ、ここまで水が激減したのでしょうか。

 沼田総合管理所 管理課 笠井昭彦課長:「7月の利根川流域の雨が例年の半分以下、非常に少なかった」

 関東では連日、ゲリラ雷雨は降っていますが、それは局地的なもので、7月以降、まとまった雨は降っていません。ダムの周辺では、7月1日から8月15日の期間に平年なら300ミリ程度の雨が降ります。ところが今年は120ミリほど。平年の約4割です。

■27年前にも 洗濯できず大混乱

 かつての危機的な状況が頭をよぎります。

 沼田総合管理所 管理課 笠井昭彦課長:「平成8年(1996年)の渇水」

 1996年の夏、今年に匹敵する雨の少なさで取水制限が起こる事態に。首都圏は大混乱に陥りました。

 思い起こされるのはルーズソックスやアムラーファッションが流行った27年前の夏です。東京では、最大で30%の取水制限が掛かり、水の節約が呼び掛けられました。

 主婦:「洗濯機の水はこれ(ポリタンク)を使ったり、風呂の水をはったりしている。今までの倍ぐらいかかっているし、ちょっと困る」

■27年前も大混乱 生活へ影響甚大

 日比谷公園の噴水は中止に。夏休みの子どものお楽しみも奪われました。東京の取水制限は40日以上にわたりました。今年もこのまま雨不足が続くと取水制限が起こりかねません。

 沼田総合管理所 管理課 笠井昭彦課長:「お風呂でシャワーの水を出しっぱなしにしないように。手を洗う際も蛇口を止める。節水に努めていただければ」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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