建設ストップ続出 天津には“放置ビル”中国の不動産市場に異変(2023年8月13日)
中国の高度成長を支えてきた不動産市場に異変が起きています。業者の資金繰りが悪化し、建築が止まるビルが続出。天津市では超高層ビルの建設がストップし、放置されています。
天津市の開発区に、ひときわ高くそびえる摩天楼。117階建て、高さは597メートルと、日本一高い麻布台ヒルズより250メートル以上、高い。
止まってしまった工事。周辺でも作りかけのマンションがあちこちに。
同じ不動産会社が開発していた一帯の工事は止まり、守衛が居たと思われる部屋は荒れ果てていた。
天津市民:「核心の場所なのに、もったいない」
広東省から来た人:「きちんと建てないと、政府や住民の経済回復への自信がなくなる」
上半期の中国の不動産投資はマイナス7.9%と大きく落ち込んだ。
問題は天津市内の別のマンションでも…。
この先には建設が進んでいないマンションがあるが、高い囲いで囲われている。窓が付いていない。壁も打ちっぱなしで、きちんと完成していない。
このマンションは4月末に引き渡し予定だったが、まだ完成していない。購入した男性に話を聞くことができた。
未完成物件の購入者:「私はお金を払って『モノ』を買ったんだ。ジュースや野菜ではなく、『4000万円の部屋』だ。たくさんのお金を払ったのだからその『モノ』を私に引き渡してほしい」
不動産業者は工事が止まっていないと主張しているが、実際は遅々として進んでいない。
男性は政府に抗議を行ったが、効果はないという。
未完成物件の購入者:「80代の家主が冬の夜8時に市政府の前に座っていたが、誰も相手にしなかった。50人で抗議に行ったら50人の警察が来る」
SNSには、このマンションを買った人の悲痛な抗議の音声が残されていた。
抗議する男性:「俺は3000万円払って家を買った。それなのに建ててくれない。ほったらかしだ。理不尽だ」
中国の経済成長を支えた不動産業界の異変。
中国政府は不動産企業への支援などの対策を講じているが、効果はまだ見えていない。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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