「重要書類だけ持ち出して避難」ハワイ・マウイ島で山火事 1万1000人以上が島外(2023年8月10日)
世界有数の観光地・ハワイのマウイ島で山火事が燃え広がり、これまでに少なくとも36人が死亡しました。
すでに1万1000人以上が島の外に避難しましたが、人口は約16万人のため、今も多くの人たちが焼け出されたままです。
衛星画像で見ると、島の西側にある最大都市・ラハイナがほぼ壊滅状態になっているのがわかります。
ラハイナから避難した人：「何の警告もなく、重要書類だけ持ち出して避難しました。着の身着のままです。家族の無事だけ確かめたいです。みんな散り散りになってしまって」
観光客：「休暇で来たけど、山火事で宿泊先がすべてキャンセルされて。家族で来たのに、今夜、泊まる先がないんです」
マウイ島在住25年・岡田ジュリさん：「停電していて、電話も不通、携帯もつながらないので、確認ができない状況です。山から火が下りてくると、遮るものがなくて。住宅地も古い家が多いんですよ、古くて木造。火の回り早かったら、逃げるのも瞬時に判断しないといけない」
今回の山火事は、3カ所で起きていて、鎮火・鎮圧には至っていません。ここまで被害を拡大させ、そして消火活動を困難にさせているのは“強風”です。強風は、一時、風速30メートルを超えていたそうです。引き起こしていたのは、ハリケーンです。先月末から今月1日にかけて、中米で発生したハリケーン『ドーラ』。勢力を弱めることなく、ハワイの南800キロのところを通過しました。そのときに吹き込んだ風が、フェーン現象によって高温になり、乾燥したことから、同時多発的に山火事を引き起こしたと考えられています。
オレゴン州立大学気候変動研究所・フライシュマン所長：「“植物の乾燥による発火”が山火事の拡大原因で、気候変動が乾燥を加速させています。山火事がなかったエリアでも100年以内に発生増加があり得ます」 （C） CABLE NEWS NETWORK 2023
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