台風6号 九州・四国で猛威 「線状降水帯」深夜に相次ぎ発生 小笠原諸島の観光に打撃【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月10日)

台風6号 九州・四国で猛威 「線状降水帯」深夜に相次ぎ発生 小笠原諸島の観光に打撃【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月10日)

台風6号 九州・四国で猛威 「線状降水帯」深夜に相次ぎ発生 小笠原諸島の観光に打撃【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年8月10日)

 台風6号の影響で9日夜から10日朝にかけて、宮崎県や熊本県などで線状降水帯が相次いで発生しました。災害の危険性が急激に高まっています。

■深夜の長崎市 台風の影響で車の姿もなく

 9日午後8時、宮崎県都城市で雨と風が一段と強まってきました。横殴りの雨が波打つように打ち付けています。発泡スチロールの箱とみられるものが、ものすごい速さで飛ばされていきます。

 午後9時、気象庁は宮崎県と熊本県に線状降水帯が発生したと発表しました。宮崎市内で撮影された映像です。激しく揺れる木が風の強さを物語っています。その風によって、雨が横に流されています。

 日付が変わってから10日午前2時すぎまでの間に、高知県、大分県、愛媛県で相次いで線状降水帯が発生しました。風にあおられ、上下に大きく揺れる街路樹。路面に打ち付けられ、跳ね返った雨粒は強風によって流されていきます。

 9日に台風6号の暴風域に入った長崎市では、10日午前0時を過ぎたころから急に雨と風が強くなりだしました。電光掲示板には、不要不急の外出を控えるように注意を促す文字も見られました。

 人通りが全くなくなった駅前には、雨と風の音だけが響きます。高架線に止められた電車には、シャワーのような雨が強風によって車体にたたき付けられ、霧のように舞います。

 さらに午前0時半、雨風はさらに強くなり、街路樹は暴れるように上下左右に揺れはじめます。午前1時、市内の中心にもかかわらず、道路を走る車の姿も全くなくなりました。

■ホームセンターから消えた“モバイルバッテリー”

 鹿児島県枕崎市では横殴りの激しい雨で、前がかすんでいます。夜明け前から、非常に激しい雨風となりました。道路上に雨が強く打ち付け、暴風で草木は波打つように揺れています。

 近所の人:「(Q.警報機、鳴りっぱなしですね)きょうは(修理に)来られないんだって。うるさいです。(鳴っているのは)ゆうべからのことで…」

 近所の人によると、前日から警報機は鳴り続けているといいます。

 別の場所では、お店の看板が飛ばされて崩れています。

 外壁が壊れた居酒屋の従業員:「連絡が来ていて、崩れているよと…」

 他にも市内のあちこちに、台風の爪痕が残されていました。

 後片付けに追われるホームセンターからは、あるものが消えていました。

 ニシムタ枕崎店 山神泰郎店長:「携帯のバッテリーのやつが(全部売れた)」「(Q.停電で?)そう停電で」「(Q.本当だ。ごっそりない)けっこう仕入れたんですけどね」「(Q.いま一気になくなりました?)そうですね。けさまでは、この辺が残っていたんですけど」

■大雨被害の爪痕が残る町 台風6号が迫る

 先月に九州北部地方を襲った大雨で、土砂災害に見舞われた佐賀県唐津市浜玉町では3人の死者が出ました。土砂に押しつぶされた家々は復旧が進んでおらず、いまだ被害の爪痕が数多く残っています。

 その被災地に、台風6号が迫っていました。家の雨戸は、どの家も閉められています。川の水が流れる音だけが、町に響き渡ります。
 
 地元住民:「きょうの晩から避難しようと思っています。石が転がってきたら、絶対に家がつぶれてしまうから」

 市は9日昼ごろ、住民に避難指示のメールを発信し、付近の小学校を避難所として開放しました。

 避難した住民:「(前回の豪雨で)土砂も崩れて山肌も見えているので。また同じことが起きたら怖いので避難してきました」

 前回の豪雨で川が氾濫し、建物に泥水や流木が流れ込んでしまった飲食店では、いまだに被害の対応に追われているといいます。

 松浦屋 女将 ボリ朋子さん:「次回の台風(6号)をどうしようというよりも(前回被害の)対応に追われているのが日常なので、それどころじゃないという感じです」

■ダブル台風の影響が懸念 小笠原諸島

 台風から離れた場所でも、九州の西側を北上する台風6号の影響で湿った空気が流れ込み、全国各地で天気が急変しました。福島県郡山市ではワイパーが追い付かないほどの強い雨となり、視界が遮られています。また、都内でも雨が降り始めました。

 一方、台風7号は小笠原の近海を進んでいますが、ダブル台風の影響が懸念されています。

 小笠原村に到着した観光客:「(Q.台風7号接近中だが、船は揺れましたか?)結構揺れました」

 小笠原諸島の父島ではすでに台風に備え、準備が進められていました。お盆休み直前に発生した台風7号により、父島では観光に大きな打撃が出ているといいます。

 ハートロックヴィレッジ 竹澤博隆代表:「もうほぼ宿は当然満室。ツアーのほうも満船という状態でしたけれど、総崩れですね」

 父島のホテルでは、お盆期間中の予約は満室です。従業員を増やし、従業員用にアパートを借りるなど万全の態勢をとっていましたが、台風が発生し、予約は半分以上キャンセルになったといいます。

 竹澤代表:「宿泊客が半分キャンセルになったのもありますから、今片付けられる部屋はどんどん片付けて(ホテルの)部屋も台風養生しているような状態です」

 今後強い勢力に発達するとみられる台風7号は、お盆真っただ中の週明け以降、関東から紀伊半島にかけて上陸する可能性が出ています。

 強い勢力のまま関東に上陸した台風で記憶に新しいのが2019年9月、千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号です。

 千葉市では観測史上1位となる最大瞬間風速57.5メートルを観測するなど、猛烈な雨と風に見舞われました。千葉県市原市では、暴風によりゴルフ練習場の鉄柱がなぎ倒され、多くの住宅が下敷きになりました。さらに海沿いでは多くの家の屋根が吹き飛ばされました。電柱の倒壊も相次ぎ、千葉県内各地で大規模停電が発生しました。

 今回の台風7号は「この台風15号と同じレベルの可能性がある」といいます。

 台風7号は、暴風域を伴いながら小笠原の近海を進んでいます。
 
 竹澤代表:「まさかお盆にドストライクにやられるとは思わなかったので、やはりお客様も来てから遊べない、帰れないという状態はもっと深刻なので、できるだけ寄り添えるようにしたいなと」

(「羽鳥慎一モーニングショー」2023年8月10日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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