被爆の実相伝える…外国人向け「原爆展」12万人超来場 米・博物館でも“新たな動き”(2023年8月9日)

被爆の実相伝える…外国人向け「原爆展」12万人超来場 米・博物館でも“新たな動き”(2023年8月9日)

被爆の実相伝える…外国人向け「原爆展」12万人超来場 米・博物館でも“新たな動き”(2023年8月9日)

 広島、長崎への原爆投下から78年。原爆を投下したアメリカにも、変化が起きていた。被爆の実相を世界に知ってもらうため活動している人に、話を聞いた。

■“原爆の悲惨さ”を考える…大きな一歩に

 アメリカ・ワシントンにある「国立スミソニアン航空宇宙博物館」。人類初の動力飛行を成功させたライト兄弟の「ライトフライヤー号」の実物や、人類初の月面着陸に成功した「アポロ11号」のコックピットの実物など、宇宙や航空機に関する貴重なものが多く展示されている。

 国立スミソニアン航空宇宙博物館では、2025年までに建物の改修と展示物の刷新を予定している。原爆投下後の広島と長崎の街を映した写真を展示し、被爆した側の視点の紹介に踏み込む予定だという。

 ワシントン市民:「起こったことのすべての影響を見ることができるのは良いことだと思う」「展示されている航空機が、実際にどのように使われていたのか、必ずしも展示されていない。だから、スミソニアン博物館にとって素晴らしい展示になると思う」

 アメリカにとって、原爆の悲惨さについて考える大きな一歩となるかもしれない。

■外国人に向けた「原爆展」ロシア隣国での開催も…

 一方、海外へ向け、原爆の悲惨さを伝える活動を行っている人たちもいる。

 国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館 高比良則安館長:「『もう核兵器はいらないよね』という思いを持っていただく方も多かった」

 長崎原爆資料館に隣接する、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館。原爆による死没者の追悼などを行う施設だが、世界に向け、被爆の実相を伝える活動も行っている。

 高比良館長:「(Q.どのような展示を行っている?)被爆の実相が分かる写真を展示して、そして色々な体験記を置いていて。そして、被爆の体験を実際に被爆者からお話しいただく」

 この施設は、海外で原爆の悲惨さに触れることが難しい外国人に対して、2005年から「海外原爆展」を始めた。

 これまでにドイツやベトナム、また核保有国であるアメリカやロシアなど13カ国、24都市で展示を行った。多い時には1つの会場に3万人が訪れ、これまでで12万人以上が来場しているという。

 高比良館長:「(Q.実際に『海外原爆展』を見た外国人からは、どのような声が上がっている?)被爆者の方が行ったりすると、現地の人たちの目の色が変わる。一生懸命に被爆者の話を聞いていただくとか。被爆の実相がよく分かったという方が大半で、『もう核兵器はいらないよね』という思いを持っていただく方も多かった。原爆の怖さを感じていただいたという感触はつかんでおります」

 さらに今後、「海外原爆展」をウクライナに侵攻するロシアの隣国で開催することも考えているという。

 高比良館長:「ウクライナ侵攻が起こっているので、ロシア人の方が(隣国に)避難してきている。(ロシアの隣国は)核兵器の脅威も実際に感じている。ぜひ、開催できればと思っています」

(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年8月9日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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