「借金のことで頭がいっぱいで」気づかぬうちに“ ルフィ一味”に 元自衛官の男に懲役3年の判決 千葉・大網白里市の強盗傷害事件｜TBS NEWS DIG
全国で相次いだ強盗事件の1つに関わったとされる元自衛官の男に対し、千葉地裁は懲役3年の実刑判決を言い渡しました。男はなぜ“ルフィ一味”に加わったのか。裁判ではそのいきさつが明らかにされました。
今年1月、千葉県大網白里市のリサイクルショップに男たちが押し入った強盗傷害事件。男性店長（76）が顔を殴られ、けがをしました。
店の前につけられたこの犯行車両を運転していたのが、元自衛官の中桐海知被告（24）です。
なぜ犯行に及んだのか？
中桐被告（被告人質問）
「体育訓練を装って駐屯地の外に出ました。脱柵しました」
「脱柵」とは、自衛隊から逃げ出すこと。中桐被告は陸上自衛隊に所属していましたが、門限を守らなかったり、ギャンブルで400万円余りの借金を作ったことが発覚したりして、「外出禁止」の処分を受けていたといいます。
中桐被告（被告人質問）
「競艇で1回5000円から1万円は賭けていました。本当にバカなことをしたと思います」
そして手を出したのが…。
中桐被告（被告人質問）
「高額なバイトをしようと思った。犯罪ぎりぎりのグレーなことだと思っていたけど、借金のことで頭がいっぱいで…」
“闇バイト”でした。
指示役は「ミツハシ」と名乗る男でした。
警視庁によると、この「ミツハシ」は、フィリピンから強制送還された今村磨人容疑者が使っていたアカウント＝「ルフィ」と同じ携帯電話の番号だといいます。
中桐被告は気付かないうちに“ルフィ一味”に加わっていたのです。
中桐被告（被告人質問）
「全てミツハシの指示です。免許証の写真を撮られていたので、『実家住所が分かる』と言われ、怖いと思った。めちゃくちゃ後悔した」
闇バイトに手を出した結果、中桐被告の家族も犠牲を強いられました。
中桐被告（被告人質問）
「犯行後、親が仕事をクビになり、兄の結婚が“無し”になりました。自分勝手な行動で責任を感じています」
そしてきょう、中桐被告に言い渡されたのは懲役3年の実刑判決でした。
中桐被告は終始、裁判長の方を向き、判決内容に耳を傾けていました。
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