4年ぶり“神輿ダコ”祭り復活も猛暑で一時緊迫 土用の丑「蒲焼き発祥の地」に異変(2023年7月30日)

4年ぶり“神輿ダコ”祭り復活も猛暑で一時緊迫 土用の丑「蒲焼き発祥の地」に異変(2023年7月30日)

4年ぶり“神輿ダコ”祭り復活も猛暑で一時緊迫 土用の丑「蒲焼き発祥の地」に異変(2023年7月30日)

東京都心は7日連続で35℃を超え、7月の猛暑日は過去最多を更新し続けています。そんな長引く暑さの影響が生活に暗い影を落とし始めました。

■“かば焼き発祥の地” 猛暑で老舗に異変?

土用の丑の日のきょう30日も危険な暑さが続く日本列島。全国の223地点で猛暑日を観測。神輿を担ぐ男たちの額からは汗が噴き出し、熱中症でしょうか…倒れて救急搬送される人も。さらに、猛暑は食卓にも影響。卵は小ぶりに…メロンはひび割れ…各地から悲鳴が聞こえてきます。

この日は、土用の丑の日。さいたま市浦和区の老舗うなぎ店。例年なら、昼前には長蛇の列ができるといいますが…
(蒲焼 山崎屋 椎名正幸代表)「暑すぎて、お持ち帰り、テイクアウトをご利用された方が多かったのかな」
それもそのはず、この日のさいたま市の最高気温は37.9℃。外出するには危険な暑さです。それでも常連客は…
(25年通う常連客)「25年前くらいからずっと通ってますので」
「うなぎと言ったらここに来る。元気を出そうという感じです」
実は浦和は“うなぎのかば焼き発祥の地”を売りにしています。駅前には、やなせたかしさんデザインの「うなこちゃん」の像も…
ここ山崎屋は江戸時代から180年以上続く老舗。連日の猛暑にうなぎ職人も…
「この辺りでもうけっこう熱いですね。これをずっと顔に受けてる」
400℃を超える炭の熱さに、汗が止まりません。
(蒲焼 山崎屋 椎名正幸代表)「(私たちも)暑いですけど、お客さんの方が暑いと思うんですよね。」

■東京は史上最も暑い7月 熱中症疑いの死者も

危険な暑さが続く日本列島。全国223地点で猛暑日を観測しました。この日、最も気温が上がったのは、埼玉県鳩山町で39.6℃。体温を優に超える暑さです。
「いやもう、すごいですね。焼けつくような、もうずっとサウナにいるような感じですね」
最高気温が37℃を超えた京都。冷たい飲み物とファンは欠かせません。観光客でしょうか…炎天下、和服姿の女性も。日傘なしでは、耐えられない暑さです。

■4年ぶり復活 3000人超が気迫の神輿

東京の最高気温は36.6℃。1週間連続の猛暑日となりました。
(佐々木一真アナウンサー)「朝7時すぎの羽田神社です。この時間もうすでに手元の気温計で30℃を超えているという暑さなんですが、そんな中、境内では朝早くからお祭りの準備が始まっています」
4年ぶりの開催となる「羽田まつり」。
(羽田神社宮守会 中山智徳会長)「以前はここまで暑かった記憶がないですけど、5年前とか10年前に比べるとかなり暑くなってるかなと思いますね」
記録的な猛暑の中、祭りは始まりました。
(佐々木一真アナウンサー)「ひと際大きな神輿が姿を見せました。ひと際この大きな神輿、“大神輿”です」
この“大神輿”は、重量およそ2tに達し、80人から100人で力を合わせて担ぎます。「羽田まつり」、その最大の特徴は―。
(佐々木一真アナウンサー)「今、そして神輿が左右に大きく揺れ始めました。伝統的な担ぎ方、“ヨコタ”です。見てみますと担いでいる方も、飛び跳ねながら神輿を担いでいます」
「ヨコタ」と呼ばれる、羽田まつり特有の担ぎ方。羽田は古くから漁業が盛んで、大波を乗り越える漁船を模していると言います。激しい動きに、重さ、さらに過酷な暑さが担ぎ手を直撃します。大きなバケツに、麦茶のパックを大量投入。水分補給も豪快です。
(佐々木一真アナウンサー)「“大神輿”を担いでいる方、少しこの暑さでぐったりとしている人の姿も見られます。かなり汗をかいているように見えます」
“大神輿”は、町内を4時間半以上かけて練り歩き、神社に戻ってきました。
(大神輿の参加者 麻生宏則さん)「神輿担ぎましたね。もうこんな感じです。」
これは“神輿ダコ”。その名の通り神輿を担ぐことでできるタコです。
(大神輿の参加者 麻生宏則さん)「好きだから、ずっと担いじゃうので、多分無くならないと思います」
各所で熱中症対策を行っていましたが、あまりの暑さのせいか、体調を崩す人も。
(佐々木一真アナウンサー)「今、熱中症患者がいるということで、お祭り会場近くでは警察官が現場に急行しています」
熱中症の疑いで倒れた60代の男性。救急車を呼んだものの、この日は熱中症での搬送が相次いでいて、少し時間がかかると言います。

■食品も夏バテ!? 物価の優等生・卵に異変

暑さの影響は、食卓に欠かせないモノにも…連日の猛暑で、卵にも異変が…
(伊藤養鶏場 伊藤彰さん)「卵はやっぱり全体的に小さいのが増えてますね」
産みたての卵を見てみると…
(伊藤養鶏場 伊藤彰さん)「こんなサイズですかね。こっちが大きいサイズですけど…」
本来、この養鶏場の卵は左の大きさですが、今は右の一回り小さなものが多くなったと言います。
(伊藤養鶏場 伊藤彰さん)「やはりそれは暑さによる原因ですよね。人間と違って(鶏は)汗腺が無いので、鶏もバテちゃいますけど、人もバテちゃうので、鶏が倒れるのが先か人が倒れるのが先かっていうそういう次元です」
鳥インフルや餌代などの高騰で、高止まり状態にあった卵の価格。今月に入りようやく下がってきましたが、連日の猛暑で、再び値上がりの可能性も出てきました。
(伊藤養鶏場 伊藤彰さん)「鳥インフルも含め、暑さ対策のコストも含め、もうダブルパンチで…卵がまた価格は上がるのかなと思いますけど」
さらに猛暑が長引けば…
(伊藤養鶏場 伊藤彰さん)「おそらくこのままいくと鶏も疲れて死んじゃうのが出てくるんじゃないかなと思いますけど」

影響はここにも…
(佐々木一真アナウンサー)「中に実っているのは、今まさに旬を迎えているメロンです。丸々と実ったメロンの収穫を、皆さん楽しんでいます」
埼玉県川越市でメロンのハウス栽培をしている「@FARM(アットファーム)」。訪れた人たちは、汗を流しながら、メロン狩りを楽しんでいました。
(メロン狩りに訪れた家族)「暑いですね…(子どもの)汗がすごい」
こちらの農園で栽培しているのは、今、旬を迎えているマスクメロン。しかし…
(アットファーム 尾嶋純也さん)「おしりの方、ちょっと割れが出てしまいまして、中から果汁がこぼれちゃってる状況ですね」
ハウス内は、なんと42.3℃。外の気温より4℃近くも高くなっていました。
(アットファーム 尾嶋純也さん)「(メロンは)35℃を超えちゃうともう厳しいのかなと思いますね」
明日以降も続く、危険な暑さ。メロンに悪影響が出る前に収穫したいと言いますが、早めに収穫すると、小ぶりで糖度が低くなるという“ジレンマ”も―。
(アットファーム 尾嶋純也さん)「収穫のタイミング迎えてないものもあるんですけど、致し方なく先に収穫するものもあります。糖度が乗り切らないメロンもあると思うので、そこがちょっと不安で、猛暑の影響出ちゃってるなとは思います」

7月30日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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