ビッグモーター問題は損害保険会社の“責任”にも発展? 専門家は「業界全体で関係を見直す必要」指摘【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

ビッグモーター問題は損害保険会社の“責任”にも発展? 専門家は「業界全体で関係を見直す必要」指摘【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

ビッグモーター問題は損害保険会社の“責任”にも発展? 専門家は「業界全体で関係を見直す必要」指摘【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

ビッグモーターの“保険金不正請求”問題で、損害保険会社にも厳しい目が向けられています。
こうした中、最も多くの出向者を出していた損保ジャパンに、ビッグモーターの創業者の息子である前副社長が一時在籍していたことが分かりました。

■ビッグモーター前副社長 損保ジャパン前身企業に一時在籍

ビッグモーターに37人の出向者を送っていた損保ジャパンのトップ。
私たちの取材に不正の指示について報告を受けていたと明かしました。

損保ジャパン 白川儀一社長
「会社として(不正を)見抜けなかったことはものすごく申し訳ない。ビックモーターの工場長からそういう(不正の)指示があったということを把握していた。(私たち)経営(陣)にも連絡があった。もっともっと調査すべきであったと反省していますし、あのときの判断は誤っていたと感じています」

そして、ビッグモーターとの関係をめぐり新たな事実が…。

集合写真の中央に写る人物はビッグモーター前副社長の兼重宏一氏です。

ビッグモーター現役社員
「実態(実権)を握っていたのが副社長をトップとするもう一つの派閥のような形だったので、少なくとも社長の息子である副社長は絶対に(不正を)把握していた」

絶対的な発言力を持ち、経営に深く関与していたとされる兼重宏一前副社長。

関係者によると、2011年4月から2012年6月にかけて「損保ジャパン」の前身企業「日本興亜損保」に在籍していたことが分かりました。また、損保ジャパンがビッグモーターに出向者を送り始めたのは、前副社長が損保ジャパンに在籍していた2011年でした。

損保ジャパンの関係者は「引き返せなかった」と、私たちの取材に後悔もにじませています。

損保ジャパン関係者
「ビッグモーターにトラブルが多いことは把握していたけれども、ビッグモーターから持ち込まれる件数が多すぎて引き返せなかった」

次々と明るみに出てきたビッグモーターと損保ジャパンとの関係。

損保ジャパンはビッグモーターで車を修理した契約者からの相談に対応するため、8月1日に相談窓口を設置します。

■損保ジャパン 不正の把握は?

井上貴博キャスター:
事故の状況、車の破損状態、あとは修理の見積もり、こういったことの妥当性をチェックする役割を担うのが保険会社です。そのチェックができていていたのかどうか、疑問が残ります。

損保ジャパンの件で、わかっていることをまとめていきます。

まず、ビッグモーター社内で「自分たちで車を壊して傷つけて保険金が不正に請求されている」「工場長から不正の指示があった」という内部告発があったのが2022年のことです。

それが2022年の夏、損保各社に報告する際は「不正の指示はなかった」と書き換えられていたことがわかっています。書き換えられたことがわかった経緯の中で、大手損保3社はビッグモーターに事故車の紹介を中止しました。

ところが、その中で「損保ジャパン」は▼不正の指示や▼「指示はなかった」と書き換えられていた可能性、を把握していた上で、その後、ビッグモーターに事故車の紹介を再開していました。

なぜ不正の指示が行われていたことを把握していながら、事故車の紹介を再開したのでしょうか?

この点について、損保ジャパンの白川儀一社長は「連携不足、若い方のスキル不足などで(ビッグモーターの)経営から指示してやったことではないという話があった。再開をした判断はあまりに軽率だった」と話しています。

こういったことから、損保ジャパンは客観的な調査を行うために外部弁護士による調査委員会を7月26日付で設置しています。

2011年以降、損保ジャパンからビッグモーターに37人出向していました。不正請求があった時期は、板金塗装部門の担当部長を務めた人物も損保ジャパンから出向していました。このときに知り得なかったのか、社長はこう話します。

損保ジャパン 白川儀一社長
「不正行為が行われている現場には立ち入りさせてもらっていない。私どもは知りようがなかった」

新たにわかったこととして、かつて損保ジャパンの前身の会社に勤務していたのが、兼重宏一前副社長です。
こういった繋がりがあると、持ちつ持たれつな関係性があったのではないかといった疑念の目も向けられているわけです。

ビッグモーターと損保会社の関係性についてです。

【損保会社としては…】契約数が増えると売り上げが増えるので、契約者に「修理工場としてビッグモーターさんが優秀ですよ」とどんどん紹介する。

【ビッグモーターとしては…】より多くの顧客が入ってくれば、その紹介数に応じて保険が割り振られる。

保険会社の経営に詳しい福岡大学・植村信保教授は、こういう持ちつ持たれつの利害関係が一致する業界だからこそ、「損保会社による厳しいチェックが重要」だとしています。

福岡大学・植村信保教授
「利害が交錯する代理店と損保会社、この関係を業界全体で見直す必要がある」

■損保の責任は?今後は?

ホラン千秋キャスター:
これまで損保会社も被害者ではないかというところだったと思うのですけど、…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230727-6100089)

▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://ift.tt/SMQIVqm

▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1

▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://ift.tt/1t0dcBR

▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://ift.tt/KEyT0n7

TBS NEWSカテゴリの最新記事