「妻のこういう態度が嫌」“夫目線”妊婦向けチラシ 炎上・批判殺到で中止 市長謝罪(2023年7月26日)
妊婦に向けて「妻がわけも分からずイライラしているのが嫌だった」などと夫としての気持ちを紹介したチラシを送った広島県尾道市に批判が殺到し、市長が謝罪する事態になりました。
■男性が妻の産前産後を振り返るアンケート
広島県尾道市が、妊娠7カ月の妊婦宛てに送っていたチラシです。「先輩パパからあなたへ」の文言から始まったチラシの内容とは…。
●妻のこういう態度(言葉)が嫌だった
1位 わけも分からずイライラしている
2位 赤ちゃんの世話で忙しく、家事ができていない
これは市内の小さな子どもを持つ男性およそ100人が、妻の産前産後を振り返ったアンケート結果をまとめたものです。さらに、チラシには「これからの育児にお役立てください!」との添え書きがあります。
●妻にしてもらいたいこと
1位 何をしたらいいのか言葉ではっきり(具体的に)言ってほしい
3位 家事をそれなりにやってほしい
■SNSで拡散…アンケートなぜ作成?
実際に出産を経験し、今も子育て中の女性に見てもらいました。
子育て中の女性:「逆にこれ見てイライラしちゃいそう。こういうことしちゃいけないんだと、自分を抑え込みそうな気がする」「神経逆なでしている。もっと協力しようという呼び掛けよりも、反感を買うようなやり方だと思った」
出産を2週間後に控えた妊婦:「一番不快に感じたのは『これからの育児にお役立てください』の一文です。内容のどこをもってして、産後育児や生活に生かせるのか全く疑問でした。産後の生活への不安を抱え、出産を控えるなか、市役所がその不安をあおるような文書を送ることで余計に不安が増し、不満や不信感でいっぱいになるだろうと思います」
SNSでも拡散され、批判が殺到したアンケート。一体なぜ、作成されたのでしょうか。
広島県尾道市が「先輩パパからあなたへ」と題し、妊婦に送ったチラシ。そこには、小さい子を持つ男性が妻の産前産後を振り返り、妻に対して嫌だったことや、してもらいたかったことなどがランキング形式にしてまとめられていました。
このランキングを作成する基になったアンケート用紙には、自由回答形式となっている項目に回答例として「わけもわからずイライラしている」「赤ちゃんの世話で余裕がなく、家事ができていない」と書かれていました。
また、「妻(パートナー)にしてほしい事」の欄には「(自分に)何をしてほしいのか、言葉ではっきりと言ってほしい」「家事をそれなりにやってほしい」と書かれていました。
実際にランキングに入っていた文言と酷似しているのが分かります。
■SNSで批判…チラシ配布中止 市長が謝罪
このチラシの配布は5年前から始まり、すでに3500人ほどの妊婦に送られていたといいます。
尾道市健康推進課・高橋彰課長:「少し先輩のお父さん・お母さんのご意見をお伺いしたアンケートを見ていただくなかで、これからの出産・子育てに役立ててもらうことができればと始めた」
批判が噴出したことを受け、チラシは配布中止になり、市長もSNS上で謝罪しました。
広島県尾道市・平谷祐宏市長:「子育てに関わる方々の心情にそぐわない内容であり、多くの方々を不快な思いにさせてしまい、大変申し訳ありませんでした」
(「グッド!モーニング」2023年7月26日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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