“泥まみれの奇祭”救急搬送で緊迫「猛暑知らず」勝浦は酷暑3連休も30℃未満なぜ?(2023年7月16日)

“泥まみれの奇祭”救急搬送で緊迫「猛暑知らず」勝浦は酷暑3連休も30℃未満なぜ?(2023年7月16日)

“泥まみれの奇祭”救急搬送で緊迫「猛暑知らず」勝浦は酷暑3連休も30℃未満なぜ?(2023年7月16日)

この危険な暑さの影響で3連休の観光地では一時、緊張が走る場面もありました。

■“泥まみれの奇祭”熱中症警戒も一時緊迫

一方、“危険な暑さ”に見舞われたところも…
(佐々木一真アナウンサー)「3連休中日の川越です。朝10時過ぎとは思えないほどのこの強い日差しと暑さとなっています。手元の気温計はすでにこの時点で37℃を示しています。とにかく暑いです。この暑さに皆さん冷たいアイスクリームが手放せない様子です。」
埼玉県・所沢では、きょう16日、最高気温39.4℃を観測するなど今年最高の暑さとなりました。この暑さにアイスクリームの販売店は…
(店員)「きのうは薄曇りで、そんなに暑くなかったので、まあまあでしたけどきょうはちょっと暑すぎますよね。」
Q. アイスも溶ける?
「そうですね、作った瞬間に溶けちゃうくらい。」
35℃以上の猛暑日地点が、今年最多の150を超える中、群馬の桐生では最高気温39.7℃を記録。西日本や東日本で猛烈な暑さが広がりました。

こうしたなか…泥のなかでみこしを転がし…
「それっ!それっ!それっ!」
そして倒す…みこしを泥まみれにし、疫病退散を願うのが、埼玉県・上尾市に伝わる“奇祭”『平方のどろいんきょ』。
(佐々木一真アナウンサー)「気温計が40℃を越え気温を測ることができなくなっているなか、皆さんみこしを泥の上で転がしています。こちらにも泥が飛んで来るほどのものすごい勢いです。そしてものすごい熱気です。」
県の無形民俗文化財にも指定されているこの祭りは、古くなって隠居したみこしを、泥の上で転がしたのが始まりとも言われています。
「すごい体力使うし疲れるんですけど楽しいです」
Q. 暑さは?
「みこしに集中してるので暑さは気にならない」
今回は4年ぶり、猛暑のなかの開催とあって、給水所を設け、冷えた食べ物を配るなど、熱中症対策を行っていました。しかし…
(佐々木一真アナウンサー)「いま救急車がお祭りの会場に到着しました。あまりの暑さで熱中症になってしまった方でしょうか、いま担架で運ばれていきます」
熱中症の疑いで搬送されたのは、路上でみこしを見ていた高齢者。意識はあったものの、ぐったりしていたため病院に搬送されました。
(「平方のどろいんきょ」 山根博安実行委員長)「町民の交流にかなり寄与しているんです。この祭りは。見学者が救急車で運ばれてしまいましたけど、十分対策を練って配慮しながらやらないといけない」

■冷房7台フル稼働“灼熱の焼肉店”

16日、熱中症警戒アラートが出されたのは、北海道、東北、沖縄を除く、東京、埼玉など1都19県。
青梅市で最高気温39.0℃を記録した東京では、熱中症の疑いで午後9時までに、93人が救急搬送されました。

「いらっしゃいませー!」
コロナ禍に比べ客足も戻り暑い夏こそ繁忙期を迎える焼き肉店。しかし気温が上がると店ならではの悩みもあるといいます。
(焼肉「ほるもんスタジアム」 横川真悟代表)「どうしてもテーブルの煙を外に出すのでダクト(換気)を使うので。外の空気を入れながらエアコンを付けているので、外でエアコンを付けているようなものですから、普段よりは絶対付けっぱなしにして強めの設定にないとそもそも下がらないので電気代は高くなりますよね。」
焼き肉店にとって店内の換気は不可欠。27℃程に設定している店内は夏場は7台のクーラーをフル稼働させないと一気に店内の温度が上昇してしまいます。より高温になる厨房は…
暑さ対策は水分補給。厨房をサーモカメラで見てみると所々に熱を帯びた場所がありました。
(横川真悟代表)「だいぶ暑いですね。でもやっぱり出てるな熱。ジョッキクーラーとか冷蔵庫とかの熱が出ている感じですね。すごいなこれ。思った通りの色だ、大体あの辺暑いでしょ。」
さらにサーモカメラで店内をくまなく見てみると異常な高温反応を示す場所が…
Q. 高温反応している場所があるが?
(横川真悟代表)「炭場ですね。すごいですねエアコン当たっているのにこれですもんね、輝いているな…」
店のこだわりでもある炭火焼…わずか一畳ほどの空間に常に火の付いた炭が用意された“炭場”…室温は計測不能。サウナ状態で短時間でも過酷を極めるといいます。
(横川真悟代表)「原因がこれか分からないけど熱でメガネにパキっとヒビが入ったみたいのはありました」
炭場のダクトは店内を通り換気。サーモカメラを見ると、ひと際熱を帯びているのが分かります。営業終盤になると炭場は灼熱に…焼き入れしながらの炭火台の掃除です。
「暑いな…」
来店客が多いほど炭火台を洗う時間も延び、暑さとの戦いとなります…灼熱の炭場で作業する事およそ30分後…
「汗だくです…」
朦朧とする程の熱さ…しかし夏本番はこれからです…
「まーもうずっとこの繰り返しですよ夏は…」

■猛暑で“スマホ熱中症”急増…爆発の恐れも

体温を超える暑さは、“生活費需品”にも影響を及ぼしています。
こちらの男性が持ち込んだのは、一台のスマートフォン。
(急きょ来た客)「情報が全部携帯に入っているので、航空券とかそういう情報が全部入っているので、それ(スマホ)がないと飛行機に乗れない」
5時間後の飛行機に乗るため、急きょ修理が出来る所を探してきた男性。症状を見てみると…
(店員)「あ、電池…」
(客)「膨らんでる」
(店員)「膨らんじゃってますね」
(客)「けさ気づいたんだけど、これはまずい」
連日、猛暑が続くなか、スマホのバッテリーが膨張して不具合が生じる、いわゆる“スマホ熱中症”が増えているといいます。
(スマホ修理王 渋谷店 藤山敏彦店長)「ご依頼件数というのが、通年に比べて1.5倍くらい。暑い所にずっと放置してしまう、充電をつなげっぱなしにしてしまうことが1番多い原因ではあります」
この男性がスマホを充電していた場所も…
(急きょ来た客)「充電器が窓際だった影響があったかもしれない。カーテンを開ければ南側というか日差しが入る場所でしたね」
バッテリーの膨張を放置するとどうなるのでしょうか。こちらは、高温になった車にバッテリーを放置したことを想定した実験。しばらくすると、膨張して白い煙が噴き出し…
「ボン!」
爆発してしまうこともあるのです。
(藤山敏彦店長)「バッテリーの適正温度がだいたい0~35℃ぐらいと言われているので。炎天下で長時間使い続けるというのは本体そのものには大変危険な状態だと思います。スマートフォンをいたわって使っていただければなと思います」

■「猛暑知らず」の“涼しい街” 移住希望も

こう暑いと、やっぱり恋しくなるのが…
(山本将司ディレクター)「この青空の中、多くのお客さんで賑わっています」
見ているだけで、いかにも暑そうですが海水浴客から聞こえてきたのは…
「(日差しを)浴びられちゃうよね、涼しいから、よくないかもしれないですね。日焼けし過ぎちゃうかもしれない。」
勝浦は、これまで一度も猛暑日を記録していない、いま注目の涼しい街。
(地元の書店)「扇風機もいらないね。すごいでしょ。7月は本当に涼しいですね」
今日の勝浦市の最高気温は27.7℃。30℃にも達していません。
(勝浦市地域おこし協力隊 倉橋定良さん)「隣町とか隣接している所と比べて、囲まれている崖が多い。勝浦市は小高い崖が多くて、そこに入り込む風がどんどん通り抜ける道なんですね」
勝浦には、陸のすぐ近くに深い海があります。そこでは、上の温かい水と下の冷たい水が、循環しやすく、海面温度が下がります。その海上で冷やされた空気が、陸に吹き込み、街も涼しくなるというのです。
ラー油をたっぷり使ったスープが自慢のご当地グルメ、“勝浦タンタンメン”の店では…
「ダッと汗をかいて冷えようって事で、涼しい状態で行けそう」
涼しいと言えども、この季節、食べたくなるのは同じのようでかき氷店には行列ができていました。
(勝浦市地域おこし協力隊 倉橋定良さん)「今 移住の問い合わせもすごい多いです。まだまだ穴場の所ですからぜひ来て頂きたいですね」
16日は真夏日に達しなかった勝浦ですが、明日17日の予想最高気温は32℃。熱中症には警戒が必要です。

7月16日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事