「箱根ホテル小涌園」が新装開業 インバウンド見越し…全館キャッシュレス決済導入も(2023年7月13日)
箱根の名所として人気の「箱根ホテル小涌園」が12日、装いを新たにオープンした。外国人観光客が利用しやすいようにするなど、箱根の町全体でインバウンド需要に期待が高まっている。
■インバウンド見越し…全館キャッシュレス決済導入
箱根で、長年愛されてきた「箱根ホテル小涌園」。2018年から閉館していたが、12日、5年半ぶりにグランドオープンした。
箱根ホテル小涌園 阪本清嗣支配人:「エントランスには神奈川県産のスギ、フロントには神奈川県産のヒノキを使っています」
箱根のスギ並木をイメージしたというエントランス。壁には、赤富士もある。
以前、1階にあった大浴場は最上階に。箱根の自然に囲まれながら、ゆったり温泉を楽しむことができる。
料金は1泊2食付きで1人あたり1万8150円から。
阪本支配人:「外国人のお客様の予約も増えていますので、非常に期待しているところです」
小涌園では今後のインバウンドを見越し、外国人観光客が利用しやすいよう全館でキャッシュレス決済を導入している。
■外国人観光客が「増えることに期待」
ホテルのすぐ向かいにある「箱根小涌園ユネッサン」も新型コロナによる入国制限が解除されて以降、20種類以上の趣向を凝らした風呂を求めて外国人客が急増、にぎわいを見せているという。
箱根小涌園「ユネッサン」 松山元信支配人:「先週の土日(の来館者数)は2019年コロナ禍前の土日と比べて3~4割増」
ネパール人:「東京が1番で皆が選んで間違いないんだけど、箱根は近いし自然もすごくあるので皆選ぶと思う」
スイス人:「いいね!とても良い所だわ」
街には、多くの外国人観光客の姿があった。
地元の酒店:「見渡す限りの8割9割、外国人の方という感じの時は多いですね」
さらに、今後は中国人観光客のビザ緩和も控えている。
地元の酒店:「やっぱり訪れる人の絶対数が増えるということが一番だと思うので、それ(外国人観光客)が増えることは期待したいなって思っています」
■旅館・ホテル業界は“人手不足”
観光客でにぎわいを取り戻している箱根町ですが、ある課題も抱えている。
箱根町が先月発表した、去年1年間の観光客数は前年比28.6%増の1736万人となっていて、新型コロナが流行する以前の8割程度に回復したということだ。
特に、訪日外国人の増加が著しく、外国人宿泊客は4万人を超え前年比の10倍以上となっている。しかし、インバウンドが増加する一方で、宿泊施設では「人手不足」が問題視されている。
帝国データバンクによると、旅館・ホテル業界への調査で「正規・非正規ともに人手不足だ」との答えが7割を超えているという。
コロナ禍で他業種へ転職した従業員たちを呼び戻したくても、賃金の折り合いがつかないことなどを理由に、人手不足が深刻化。特にインバウンド向けに英語で対応できるスタッフの確保など、受け入れ態勢が整わないようだ。
■観光需要回復に向けて“英語ガイドの育成”
こうしたなか、箱根町観光協会はコロナ後に制限が解除されインバウンド需要が戻ってくることを見据え、おととしから英語でガイドを行う「英語アドベンチャートラベルガイド」の育成を行ってきた。
訪日客からの人気が高い、箱根町の魅力を伝えるため英語で町の自然や文化、歴史を伝えることができる人材を1年間かけて育成する養成講座や認定試験を行い、認定されたガイドは旅行代理店などを通して紹介されるそうだ。これまでに17人が認定され、すでに活躍しているということだ。
箱根町企画観光部の石川憲一部長は、「ようやく明るい兆しが見えてきた。インバウンドを増やすため、海外プロモーションを行うとともに、観光客の消費額増加につなげるため国や事業者などと連携していきたい」と話していた。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年7月13日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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