160kmは過失ではない車に追突され男性死亡危険運転へ変更求め遺族訴え(2023年7月8日)

160kmは過失ではない車に追突され男性死亡危険運転へ変更求め遺族訴え(2023年7月8日)

160kmは「過失」ではない 車に追突され男性死亡 「危険運転」へ変更求め遺族訴え(2023年7月8日)

 宇都宮市で車が160キロを超えるスピードでバイクに追突し、男性が死亡した事故の裁判で、遺族は「過失ではない」として「危険運転」への変更を求めています。

 佐々木多恵子さん:「車が時速160キロ出していたと知り、怒りがわいてきて」

 今年2月、宇都宮市の一般道で20歳の石田颯汰被告の運転する車が、法定速度の3倍近い時速160キロを超える速さでバイクに追突し、佐々木一匡さん(63)が死亡しました。

 石田被告は「過失運転致死」の罪に問われ裁判が始まりました。

 佐々木多恵子さん:「(検察からは)直線道路を走行できていて速度が出ていたとしても、それは運転を制御できているということで『危険運転』にあたらず、『過失運転』と。『制御できていた』の意味が分からなくて」

 多恵子さんら遺族は、より罪の重い「危険運転致死」への訴因変更を検察に求めています。

 交通事故に詳しい弁護士によりますと、真っすぐな道では法定速度をはるかに超えるスピードでも「過失運転」とする判例があり、検察は危険運転致死罪での起訴をちゅうちょした可能性があるということです。

 亡くなった一匡さんは大手自動車メーカーの技術者で「車の安全技術の開発」を担当していました。

 佐々木多恵子さん:「こういう思いを持って(仕事を)やっていたと初めて分かって、こういう仕事をしている主人がなぜ交通事故に遭うのかと無念ですね」

 多恵子さんらは、訴因変更を求めて署名活動を始めました。

 集まった署名は5万筆を超え、署名と要望書を検察に提出しました。

 警察は検察からの依頼を受けて道路を規制し、改めて事故当時の状況を調べる「補充捜査」を行いました。

 佐々木多恵子さん:「捜査して頂けるのはうれしいことなんですけど、もっと前にやっていただきたかった」
 
 検察は、補充捜査の結果をもとに今後、訴因の変更を検討するものとみられます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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