【映像で見る今昔】貨物駅が緑溢れる空間に「うめきた2期地区」先行開業へ 最先端施設やホテル初公開

【映像で見る今昔】貨物駅が緑溢れる空間に「うめきた2期地区」先行開業へ 最先端施設やホテル初公開

【映像で見る今昔】貨物駅が緑溢れる空間に「うめきた2期地区」先行開業へ 最先端施設やホテル初公開

 関西最後の一等地とされる「うめきた2期地区」が3日後に先行開業するのを前に、3日、一足早くメディア向けの内覧会が行われました。

 2日、「グラングリーン大阪」の商業施設やホテルが初公開。一体何ができたのでしょうかー。

 グランフロント大阪と直結する商業施設「北館」。1階から9階のフロアには、今回、15のショップやレストランなどがオープンします。中には、一風変わった店舗も。

 ホームセンター大手「コーナン」が手掛けるのは、新たな業態の店舗となる「ガーデンズうめきた」。街のテーマ「緑」を意識し、「水と緑をもっと身近に」をコンセプトとして、 植物や魚など約950種類が販売されます。

 ガーデンズうめきたbyコーナン・宮崎里沙子店長
「施設一体になって、みなさまに憩いの場所として足を運んでいただければ」

 商品を買ってもらうだけでなく、コーナンをより多くの人に知ってもらうため、“うめきた”の集客力を生かし、一風変わったホームセンターで勝負に挑みます。さらにー。

 山本真帆記者
「こちらコンビニのイートインスペースなのですが、“アバター”がいるおかげで、1人のご飯もまったく寂しくありません」

 街のもう一つのテーマ、“イノベーション”を象徴する「JAM BASE」の施設内には日本初のコンビニも。遠隔で操作するアバターが接客するほか、生成AIを搭載したロボットを設置するなど、最先端技術を駆使したコンビニなのです。

 AVITA株式会社・石黒浩CEO
「買い物だけでなく人が集まって、文化や科学技術を発信できる場所になれば」

 一見、普通のレストランに見える場所でも“新しい試み”がありました。

 Re:Dine大阪・岩﨑孝平さん
「出店しやすくて退店しやすい仕組みの、フードホールになっている」

 事前に設置された家具や厨房施設を使うことで、初期費用を抑え、飲食業界に新たに挑戦したい人が手軽に試せるスペースなんです。

 北新地で中華料理店を営む藤森さんは、ここで初めて麻婆(マーボー)麵の専門店をオープンすることに。

 麺と痺れ・藤森由身代表
「初期費用もかなりお得だったので、しばらくは続けてうまくいけば、2号店・3号店を麻婆麺専門としてやっていきたい」

 入れ替わりで様々な店舗が入るため、訪れる人は来るたびに違う料理を食べられるということです。

 10階から25階の高層部分を占めるのは、外資系ホテル「ヒルトン」が手掛けた日本初進出の高級ホテル「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」です。スイートルームの比率が通常の約3倍以上という、ラグジュアリーな作りとなっています。

 キャノピーbyヒルトン大阪梅田 スリジャン・ヴァデラ総支配人
「まだ開業していないが、すでにアメリカをはじめ、多くの国の人から予約をもらっている」

 さらに―。

 山本記者
「私の頭の上にあるたくさん穴の開いた照明。実はたこ焼き器をモチーフにして作られているんです」

 外国人観光客をターゲットに、“大阪らしさ”もアピール。他にも串カツをイメージしたランプなど遊び心も満載です。

 スリジャン・ヴァデラ総支配人
「ゲストに大阪を感じてほしい。 モダンな大阪の文化・デザイン、そしてショッピングもグルメも、何でも“お好み焼き”みたいに楽しめるんです」

 いよいよ再開発の終わりが近づく「うめきた2期地区」ですが、大阪駅周辺は昔から街の中心として栄えていたわけではありません。

 きっかけは今から150年前、神戸との間での鉄道開通に伴う、「初代大阪駅」の開業でした。当時、駅周辺には、まだ田園風景が広がっていました。湿地帯を埋め立てて、田んぼを作ったことからついたと言われる「梅田」の原風景が残されたままだったのです。(※由来は諸説あり)

 しかしその後、梅田の南側エリアは百貨店などが誕生し、急速に発展を遂げましたが、北側エリアは貨物駅ができ、多くの貨物列車が走る地域でした。

 日本貨物鉄道 関西支社・山田智章主席
「年末年始、正月になったら、昆布が運ばれてきたり、天下の台所・大阪を支える拠点としてここにあった」

 大阪の物流を長く支えてきた梅田貨物駅ですが、2013年に閉鎖。それと並行して、大阪駅周辺の再開発が始まりました。

 その後、グランフロント大阪をはじめとした「うめきた1期」の事業がスタート。“関西最後の一等地”と呼ばれる地域は、関西で最も価値の高いエリアの一つに成長しました。

 山田主席
「“新しい顔”として梅田エリアが良い街になっていくのは、我々の望みでもある」

 そんな変わりゆく梅田の地を、約50年にわたり見守ってきた男性がいます。

 橋崎光男さん(81歳)
「昔はこの辺のビルも全然なかった。(大阪駅前)第4ビルはまだ新しいと思っているけど、古くなっている。一般的に見ると古いでしょう」

 梅田で喫茶店を営んでいた橋崎光男さん。1970年代当時の喫茶店ブームに乗り、店を出す地として選んだのが、御堂筋線沿いのこの場所でした。

 橋崎さん
「梅田はあっちこっち喫茶店あったけど、梅田で(店を)やった方が人が入るのではないかと」

 大阪の玄関口として大きく発展を遂げた梅田エリア。変わりゆく街を前に、橋崎さんは今、何を思っているのでしょうか。

 橋崎さん
「梅田が発展せんとね。大阪は発展しない。梅田はやっぱり引っ張る力があるからね。梅田がひらけることは、ええこっちゃ」

 3日後の6日に先行開業するものの、全体が開業するのは、3年後の2027年。

 梅田はこれからもまだまだ変わり続けます。

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