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原発地域市長「ロシア人が退避」 ザポリージャ原発“爆発物”設置か(2023年7月5日)
ウクライナのザポリージャ原発で、ロシアが何かを起こしそうだという懸念が高まっています。
IAEA・グロッシ事務局長:「ザポリージャ原発と周辺の状況は、今までも言及してきましたが、不安定で極めて危険な状況です。決して原発を攻撃してはなりません。軍事基地として使ってはなりません」
その根拠となっている情報は、こういったものです。
ウクライナ国防省:「ロシア人スタッフに対し『ザポリージャ原発から5日までに退避しろ』との命令が出ている」
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「3号機と4号機の建屋の屋上に爆発物が仕掛けられている」
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「ロシアは新たな悪事を犯すかもしれない。それを阻止するのは、世界中の人たちの共通義務です。放射線は世界共通の脅威だから」
原発のある自治体の市長・オルロフさんは、ロシア人スタッフが、最近、退避を始めていると教えてくれました。
エネルホダル市・オルロフ市長:「かなり高い給料なんですが、彼ら自身が出ていきたかったようです。何らかの挑発を計画している可能性があります。時間をかけないで軍人は移動できますが、民間人は、多くの時間を必要とします」
ザポリージャ原発は、ロシアの侵略が始まった瞬間に標的となりました。住民たちが抵抗したものの、すぐに排除され、今はロシア軍が占領しています。占領しているロシア兵は約1000人で、6基の原子炉は、現在、発電を行っていません。ただし、燃料棒はそのままです。
2週間前にロシア支配地域から脱出した元原発職員は、このような命令をかつて受けていました。
元職員:「『建屋の屋上に砂袋を積み上げろ』と、ロシア兵から指示があって。砂は重くて、屋根を突き抜け、原子炉に落ちる恐れがあり、全員が驚きました。突き抜けたら、タービンに砂がかかり壊れます。あの人たちも死んでしまうのに」
5日までに退避というロシア側の命令は、何を意味するのでしょうか。IAEAは、今も、現地に職員を残したままです。
IAEA・グロッシ事務局長:「(Q.5日以降も職員はどどまるのか)どこにも行きません。現地に残ります」
ロシアは作戦のためなら手段を選びません。関与が疑われている先月のダム破壊など、その最たる例です。
エネルホダル市・オルロフ市長:「カホフカダムの決壊後、住民は怖がっています。この敵、テロ国家はなんでもやることがわかりました。こんな“テロリスト”が、欧州最大級の原発を占領していて、当然、明るい気分にはなれません」
ザポリージャ原発の近隣自治体では、動画で事故が起きたときの取るべき行動や、放射線量の計測がアナウンスされるようになりました。
住民:「安定ヨウ素剤が配られました。とても不安です。幼い子どもが2人いるんです。『せめてキーウにすぐ行くように』と出兵中の夫は言っていましたが、放射線の雲は、ヨーロッパにも到達するかもしれません」
最悪の事態は何らかの形で冷却機能が失われたり、メルトダウンを起こすことです。そうならなくても被害は出ると指摘する分析があります。
英・国際戦略研究所:「可能性の高いシナリオは、ロシアによって引き起こされる爆発が、炉心の一つを露出させ、燃料棒を燃やす火災を起こすか、貯蔵されている使用済み燃料に何かあれば、風によって放射性物質が遠くまで運ばれるかだろう」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2023
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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