クマ目撃情報50件超観光シーズンの札幌厳重警戒(2023年6月24日)

クマ目撃情報50件超観光シーズンの札幌厳重警戒(2023年6月24日)

クマ目撃情報50件超…観光シーズンの札幌“厳重警戒”(2023年6月24日)

観光シーズンを迎えた北海道では、“アーバン・ベア”と呼ばれる都市部に順応したヒグマの目撃情報が相次いでいます。なぜいま増えているのか?目撃情報のあった地域を取材しました。

取材ディレクター 庄賀 由花
「札幌羊ケ丘展望台です。観光シーズンを迎え、大勢の観光客で賑わっています」
札幌市を一望できる観光名所「さっぽろ羊ケ丘展望台」には今日も多くの観光客の姿がありました。
観光客
「名古屋から家族旅行ですね」
観光客
「このあと海鮮丼たべようと思ってるのでそれが楽しみ。イクラ!」
そんな、観光シーズンまっただ中の北海道で、いま、ある恐怖が広がっています。

「ガオーツ!(吠えるクマ)」
これは、岩見沢市の住宅街で先月捕獲された推定7歳のメスのヒグマ。実は今、野生のクマが住宅地近くに相次いで出没しているのです。なかでも、札幌市では、4月以降、今日までに52件の目撃情報が寄せられています。

24日、総合格闘技『RIZIN.43』が開催されている「真駒内セキスイハイムアイスアリーナ」つい4日前には…会場となった公園の北側にクマが出没しました。さらに、その翌日には公園の敷地内にも。
周辺からは15センチを超える足跡や、クマがアリを食べるために掘ったとみられる穴も見つかっており、警備体制を強化しての開催になりました。
『RIZIN.43』主催者
「警備員の数も増やしましたし倍くらい。アリーナの裏側が山になるのでそっち側に行かないよう、お客さんたちの入退場の導線を規制します」
相次ぐクマの出没に、地域住民の間には不安が広がります。クマを目撃した男性は…
クマの目撃者
「あの大きな木の下の方で。1.5メートルくらいかな。下にある物を食べてる感じ。アリの巣か木の実か。人間全然気にしない感じだね。慣れ切っていると思う」

さらに、地域住民によるジンギスカンパーティーで、まっさきに呼びかけられたのは…
地区の副会長
「どこの所でもクマが出ることが心配されますので、皆さん方の注意をお願いします」
付近では、警察官や市の職員、地元猟友会が見回りを続けていますが、クマの捕獲には至っていません。なぜ、住宅地でクマの出没が相次いでいるのでしょうか?クマの生態に詳しい佐藤教授は、
札幌特有の地形が影響しているといいます。
クマの生態に詳しい 酪農学園大学 佐藤 喜和 教授
「かつては果樹園や農地が市街地の間にはあったと思うんですが、それが人口増加に伴って、住宅地に置き換えられていった結果、住宅地のすぐ裏が森というような状況が出来上がりました。市街地の近くで 生まれ育ったクマたち、そういうクマを今“アーバンベア”と呼んでます。」

住宅地に出没する『アーバン・ベア』つまり「都市部に順応しているクマ」のことだといいます。
クマの生態に詳しい 酪農学園大学 佐藤 喜和 教授
「車の音ですとか、周辺を通行する人の気配とか、人たちとの出会いというものとかに非常に慣れているんですよね。人を見ても特に恐れない」
本格的な観光シーズンを迎え警戒は続いています。

サタデーステーション 6月24日
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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