ブロックチェーン技術を新たな成長産業へイベント発起人に聞く(2023年6月22日)

ブロックチェーン技術を新たな成長産業へイベント発起人に聞く(2023年6月22日)

ブロックチェーン技術を新たな成長産業へ イベント発起人に聞く(2023年6月22日)

 デジタルデータの偽造などを防ぐブロックチェーン技術を活用して資産価値を証明するNFTなどへの理解を深め、産業の発展につなげようとイベントが開かれています。

 NFT(非代替性トークン)はデジタルデータの偽造や改ざんを防ぐブロックチェーン技術を使い、唯一無二であることを証明します。

 ゲームの中で登場人物が身に着けるものやアート、スポーツの名シーンなどを資産として売買でき、今後、様々な分野で新しい価値を生み出す可能性が期待されています。

 発起人の1人である藤本真衣さんに話を聞きました。

 ■藤本真衣(JAPAN BLOCKCHAIN WEEK 共同創業者)
「日本には素晴らしいコンテンツがありポテンシャルがある。頂いた機会を生かせるように地道に取り組んでいくこと、業界に関わっている者として教育も同時にやっていくことがとても大事」

 (Q.今の日本の現状、立ち位置や強み、課題を藤本さんはどう見る?)
 まず今回のNon Fungible Tokyoも3割から4割の登壇者、スピーカーが海外から来てくれている。やはり日本の政府がWeb3.0(※Web1.0=1990年代半ばのインターネット普及期の情報発信の始まり/Web2.0=2005年前後からのSNSやブログなどによる多くの人の情報発信/Web3.0=従来のようなプラットフォーム企業・管理者に頼らず分散して情報を管理する形)の国家戦略ということで規制をちゃんとクリプト(暗号資産)フレンドリーにしていこうといった取り組みをされていたり、そういった内容を聞いてやはり日本の注目が集まってるのは確か。そういったところで政府の方がいて下さるからこそ、日本を中心にまたこの業界が盛り上がっていくのではないかなというところはとても感じている。やはり日本には素晴らしいコンテンツ、それはゲームとかアニメとかIP(知的財産)とか色々あるが、そういったところのコラボレーションだとかにも結構、期待が集まっていて、日本にはポテンシャルがあるなと感じている。

 (Q.ポテンシャルを今までなかなか出し切れないような状況も、現実にはあった?)
 はい、正直。去年よくメディアなどでも話があったかもしれないが、やっぱり日本の起業家がグローバルに流出しているという話も聞かれたこともあるかもしれないが、そういうことが起こっていた。今は逆に海外のプロジェクトが本当に日本に拠点を移す、移すまでは行かなくても拠点を設けることをちょっと検討してみようかなという話もちらほらと聞こえてくる感じになってきたので、そこからなんていうのか、私はグローバルにチャレンジすることはいいことだと思うけれども、ただ日本にまた来てもらってそこから何かイノベーションが起こるといったことはとても望んでいる、素晴らしいことだと思うので、そういった方向に行ったら素晴らしいなと考えている。

 (Q.民間の皆さんに求められる部分も変わってきていると思うがどうか?)
 民間の私達としては、例えば今日のイベントもそうなのだが、やっぱりこのチャンスを生かして日本、オールジャパンで世界に発信する機会を作ったりだとか、あとはもうグローバルのプロジェクトで日本に来ていただくというせっかく頂いた機会をちゃんと生かせるような環境を自分たちでも作れると思うので、そういったところを地道に取り組んでいくことが大事かなと思っている。

 (Q.国のサポートの変化の中で一番大きかったのは?)
 国が公言して「サポートします」と言ってくれることは珍しいこと。そういうふうに言って下さることも一番だし、もっとルールメイクとか規制もまだまだ解決しなくてはいけないことはあるにせよ、課税の部分だとか、Web3.0企業がスタートアップとして運営していく、やっていくことについて凄くボトルネックだった部分を口で言うだけじゃなく、ちゃんと実行に移してくれてるというのが目に見えて分かっている。そこはとても大きいなと思う。

 (Q.恐らく可能性はもっと広いと思う。どういうところに広がりを見ているか?)
 今おっしゃって下さったアニメゲームやアートといったところは聞かれたことも多いと思うが、例えばNFTを現実世界で使うといったところなどが、今後はちょっと普及していくと思っている。例えばNFTを鍵にして、それで不動産売買したりだとか鍵にして開けるとか。現実世界の、日頃の生活の中で使う場合なども出てきて、色々と今後、展開が考えられるのでそういったところはわくわくしている。

 (Q.NFTが鍵になるというのは?)
 NFTを例えば自分のマンションというか住んでいるところの鍵にして、それを開けることができたりだとか。NFTになっているので鍵を譲渡したりすることもできますし。

 (Q.過去の履歴も全て残っている?)
 過去の履歴といったところで企業が使うとなった時に、必要最低限のプライバシーがないと全部見えてしまうこともあると思うのだが、クリプト(暗号資産)で議論されているものにカスタマイズできるプライバシーというものがあり、重要視されている。現実世界に持っていくときに適した仕様というのが生まれてきているので、そういった技術的な動きも、実はマスアダプション(広い普及)に向けてとても効果的だなと思っている。

 (Q.データが漏れてしまう不安が一般の人にはあると思うがどう考えるか?)
 実は、やはり教育というのはとても大事で。例えばWeb3やブロックチェーン、仮想通貨だったらよくある自分の鍵、秘密鍵は絶対自分で管理しようだとか、1回なくしたらもう誰も助けてくれませんとか。そういうセキュリティーの知識というものはやはり必要になってくるので、私達民間でこの業界に関わっている者とすれば、やはりその辺りの教育も同時にやっていくことはとても重要だなと思っている。 ※この映像にはナレーションはありません。ご了承ください。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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