NATO事務総長「東部地域の国家承認すればミンスク合意違反」
NATO=北大西洋条約機構は、仮にロシアがウクライナ東部の親ロシア派支配地域を国家承認するなら停戦を定めたミンスク合意に違反すると警告しました。
ベルギーのブリュッセルで開かれているNATOの防衛相会合は2日目、ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力が支配している地域についても協議し、仮にロシアがこの地域を独立国家として承認した場合、停戦を定めたミンスク合意に違反するとけん制しました。
ストルテンベルグ事務総長
「(国家承認は)ウクライナの主権、および領土の一体性のさらなる侵害であり、ミンスク合意違反で、(ロシア・ウクライナ・仏・独の)ノルマンディー・フォーマットでの政治的解決の努力を弱体化させるものである」
ロシア下院は15日、親ロシア派武装勢力が名乗っている「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を独立国家として承認すべきだとの決議を採択、ロシア政府の対応が注目されています。
ストルテンベルグ事務総長は、17日にウクライナ東部で報告されている砲撃については具体的な言及は避けつつ、ロシアが侵攻の口実を作るために攻撃をでっちあげる可能性があるとの従来からの懸念を繰り返しました。
ロシア軍が撤退の映像を流していることについては、「戦車が鉄道で移動している映像は撤収を意味しない」「部隊は移動するもので、数は増減するが、全体としてみれば増えている」として「意味のある数の撤収を確認する必要がある」と強調しました。
(18日00:40)
コメントを書く