校庭から大量クギ 児童大けが調査で1万点何十年も放置か鉄パイプやハサミももっと知りたい(2023年6月22日)

校庭から大量クギ 児童大けが調査で1万点何十年も放置か鉄パイプやハサミももっと知りたい(2023年6月22日)

校庭から大量「クギ」 児童大けが…調査で1万点 何十年も放置か 鉄パイプやハサミも【もっと知りたい!】(2023年6月22日)

 東京・杉並区の小学校で、校庭の地面から飛び出ていたクギで児童が転倒し、大けがをする事故がありました。区がすべての小中学校などを調査すると、1万点以上のクギなどが見つかりました。

■クギが800本以上…見つかった学校も

 小学校の校庭で、金属探知機を振りながら歩く作業員。地面からは度々、金属反応を示す甲高い音が鳴ります。

 調べ忘れがないようにロープで校庭を区切り、反応があった場所には、赤いスプレーで丸印を付けていきます。

 作業員:「反応ありますね」

 印の場所をスコップなどで掘り返してみると、地中から出てきたのは金属製のクギ。長さは15センチもあります。

 しかも、1本や2本どころではなく、4時間ほどの調査で見つかった金属物は136点。個数の確認や回収作業がしやすいように、掘り起こした状態で置いておきます。

 そのクギの場所を見てみると、まるで半円を描くように残っていました。これは一体、何なのでしょうか?

 作業員:「グラウンドのトラックの走路としてのポイント」

 走路の白線を引いたり、ロープでコース分けをしたりする際に、目印として打ち込まれていたとみられるクギ。それが地中から次々と見つかっているのです。

 過去に発見されたクギなどを保管している倉庫。担当者によりますと、800本以上のクギが見つかった学校もありました。

 杉並区学校整備課 青木誠課長:「業者が置いていったとか、残していった。そういう物」

 東京・杉並区によりますと、21日時点で1万2000以上のクギなどが見つかっています。それらが地中に埋まっていて、危険性はないのでしょうか?

 作業員:「(Q.飛び出てなければ危なくはない?)飛び出てなければ。使ってるうちに、周りの土が減ってきたり、出てるように見えるので、引っ掛かる要因にはなるので。気を付けてほしい」

■別の小学校では…「鉄パイプ」「ハサミ」も

 今年4月、区内の小学校の校庭で児童が転倒。その際、地面から突き出ていたクギに引っ掛かり、十数針縫うけがをしました。

 この事故を受け、区はすべての小中学校などで調査を始めています。地中からは、クギ以外にも様々なものが見つかっています。

 15センチほど掘り起こしてみると、見つかったのは水道管。10年以上前の物だとみられます。

 作業員:「水道管じゃないかな?設備屋さんが忘れていった物だと思う」

 別の小学校では、1.5メートルを超える鉄パイプやハサミなども見つかっています。

■専門家「安易な気持ちで残してきたか」

 校庭の地中に、無数の金属物が放置されている現状について、専門家は次のように話します。

 名古屋大学 内田良教授:「学校として、クギを使うのは当たり前。危険性に対する認識は、どうしても薄くなっていたと思う。手間暇がかかるわけですよ、クギを抜くことも。結局は、次回使おうとか、安易な気持ちで残してきたところもあると思う。何十年にもわたって、積み重なってきた」

 今回の事故を受けて、区の担当者は次のように話しています。

 青木課長:「学校側にもお願いして、クギ状のものを使わない。使った場合は、数をきちんと管理する」

(「グッド!モーニング」2023年6月22日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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