タイタニック探検ツアー艇が行方不明残された酸素はわずか捜索活動の行方はNスタ解説TBSNEWSDIG

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タイタニック探検ツアー艇が”行方不明” 残された酸素はわずか、捜索活動の行方は?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

「タイタニック号」を探索するツアーの潜水艇が消息を絶ってから2日あまりが経過しました。船内の酸素のタイムリミットが迫っていますが、捜索活動には多くのハードルが・・・。

■タイタニック号 探索ツアーで何が…観光用の潜水艇が不明

井上貴博キャスター:
深海の世界は「宇宙よりも未知」とおっしゃる方もいますので、人が宇宙に魅せられるのと同じように、海の底に魅せられる方もいらっしゃる。そして、そのツアーが今回のタイタニック号を探すツアーで、7泊8日、1人あたり日本円にして約3500万円、宇宙旅行と同じくらいの値段がかかる深海の世界です。

潜水艇「タイタン号」に乗っていたのは▼ツアー会社創業者、▼フランスの探検家、▼イギリスの富豪、▼パキスタンの富豪、▼その息子さんの5人でした。

時系列でわかっていること並べます。

●SNSに投稿(18日の朝)

ハーディング氏のSNS投稿
「潜水艇は無事に潜水中である。今後の最新情報をお楽しみに」

●出発してから約1時間45分後、音信不通

東海大学海洋学部 山田吉彦教授
「(2時間ほどあれば)タイタニック号のある海底近くまで到着しているはず」

捜索活動として、各国協力態勢が組まれています。

アメリカの沿岸警備隊
「我々は潜水艇と乗組員の行方を確認するために24時間態勢で全力を尽くしています」

▼アメリカ・カナダ=飛行機や船で捜索
▼フランス=水深6000mまで可能なロボット船を派遣

4000m近くの深さまで行けるものは世界でもそんなに保有できていないということです。潜水艇の酸素は22日夕方(日本時間)までなので、タイムリミットが迫っています。その間に何ができるのか、潜水艇について伺いました。

■潜水艇とはどのようなもの? 捜索方法は?

山田教授によると…
▼基本的には船体は軽くできている
▼船体が軽い分、重りで沈んでいくような形で潜航していく
▼重りを外せば自力で浮上する設計に基本的にはなっている

潜水艇自体の動力は電気
→電気系のトラブルで航行不能に陥ったのではないか
→電気が落ちているのでGPSなども落ちている状況ではないか

東海大学海洋学部 山田吉彦教授
「トラブル時には手動で錘(おもり)を外せるようになっていたと推測するが、何かが引っかかった可能性もある」

<捜索方法として考えられることは>

(1)音波で物体を探知

山田吉彦教授
「タイタニック号にも反応してしまうので、ピンポイントの判別が難しい」

(2)別の潜水艇で捜索

山田吉彦教授
「水深200m以上は暗闇。ライトを照らしても3~5m先しか見えず、時間がかかる。4000m級だともっと困難を極める」

<発見できでも引き揚げは…>

山田吉彦教授
「別の潜水艇で引き上げるのは無理」

となると、海面から4000m以上あるロープ・ワイヤーなどで引っ張るとなっても、まず4000mもあるワイヤーを用意するにはかなりの時間がかかってしまうということです。

<設計上の問題>

2022年に探索ツアーに参加した米CBS・ポーグ記者(※BBCより)
「潜水艇は外からボルトで締める。仮に潜水艇が浮上していても、外部の人の手を借りなければ艇内から出られない」

そもそも、こういう設計が安全対策どうだったのか、この辺りはツアー会社の責任が今後問われることになりますが、まずは人命をどう救出できるのかということになっているわけです。

萩谷麻衣子弁護士:
海の事故は、航空機が海に墜落して消息を絶ったとされる場合でも特定ができなかった過去もありますから、すごく難航すると思うんですよね。人がめったに行けないところだからこそ高額な費用をかけて参加しているとなると、万が一のときは救助されにくい場所になってしまうということは、重く受け止めなきゃいけないなと思いますね。

井上キャスター:
安全対策は今後議論になるんだろうと思います。

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