アマゾンの密林から“奇跡の生還” 子ども4人で40日間 どうやって生き延びた?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

アマゾンの密林から“奇跡の生還” 子ども4人で40日間 どうやって生き延びた?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

アマゾンの密林から“奇跡の生還” 子ども4人で40日間 どうやって生き延びた?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

南米コロンビアのアマゾンで40日ぶりに救助された4人の子どもたち。1歳の赤ちゃんもいました。子どもたちだけで1か月以上、どのようにして命をつなぐことができたのでしょうか?

■ジャングルで40日ぶり救出の子どもたち「昆虫、タランチュラ食べていた可能性」も

良原安美キャスター:
5月1日、南米コロンビアのジャングルに小型飛行機が墜落しました。この事故で搭乗していた▼母親ら大人3人が死亡 ▼子ども4人(13歳の長女、9歳の次女、4歳の長男、1歳の三女)が行方不明となりました。そして墜落から40日後の6月9日に行方不明だった子供たち4人全員が無事に救出されました。

今回飛行機が墜落したジャングルはアナコンダ、ワニ、ヒョウなどが多数生息している危険な場所です。熱帯森林保護団体の南研子代表によりますと「場所によっては武装組織がいることも。全員無事なのは奇跡」と言います。

ホラン千秋キャスター:
子どもたちは健康状態に問題ないということで本当に何よりですが、40日間、子どもたちだけで知恵を出し合い、助け合って、救出されたのは本当にすごいことですね。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
すごいという一言では済まないですね。奇跡が奇跡を呼んで、そのまた奇跡ですね。普通に考えて大人がジャングルで何も持っていない状態で1、2日だけでも生き延びることは大変です。しかも13歳の長女は1歳から9歳まで3人の子どもたちの面倒も見ないといけなかった。この子はヒーローですね。

日比麻音子キャスター:
事故でお母様が亡くなってるというなかで、心も苦しかっただろうに本当によく頑張りましたね。

良原キャスター:
子どもたちは、どのようにして生き延びることができたのでしょうか。

40日間 どんな食料を調達したのか?
・機内あった芋の粉→数日間で食べつくす
・墜落現場付近に“パッションフルーツ”の皮が落ちていた→見つけてきて食べたか

ただ、これだけでは40日間、生き延びることはできません。専門家に聞きました。

熱帯森林保護団体の南研子代表
「ジャングルには食料が豊富にありそうだが、この時期は果実が少なく調達は非常に困難」

探検家・医師 関野吉晴さん
「カブトムシやアリなどの昆虫や、タランチュラを食べていた可能性」
→過酷な状況で食料を調達 飢えをしのいでいたか

■生存のカギは先住民族の知識・能力「祖母から伝えられたサバイバル知識利用」

さらに彼らが生存できた“カギ”となるものがあったようです。探検家で医師の関野さんによりますと、アマゾンのジャングルは大変気温差が大きく、昼間は30℃まで上がり、夜は15℃まで下がる日もあるそうです。

そんななかで、子どもたちは枝や葉を使った簡易シェルターを作っていました。これを作るためナイフ代わりに使ったと見られるハサミが見つかっています。

専門家によるとこのシェルターがポイントになったと言います。

探検家・医師 関野吉晴さん
「“シェルター”は雨風をしのぐのに必要不可欠。寒さや暑さ対策にもなる」

さらにこのようなポイントも・・・

熱帯森林保護団体の南研子代表
「乾季が幸いした可能性がある。雨季なら川の氾濫で食料や体力面で生き抜くことは難しかったのではないか」ということです。

子どもたちは自分たちでシェルターを作ったり、食料を集めたりして生き抜いてきましたが、その生きる術はどこで学んでいたのでしょうか。

探検家で医師の関野さんによると「先住民族の知識・能力があり助かった」と言います。
彼らはウィトト族で、10歳頃までにジャングルで生き抜く術が身につくそうです。例えば▼男の子は弓など狩猟技術 ▼女の子は安全な食料集めなどを学んでいくということなんです。

ニューヨークポストによると子どもたちの親族は「祖母から伝えられたサバイバル知識を利用したと子どもたちが話していた」ということです。知識や経験によってジャングルを生き延びたということが言えそうです。

さらに探検家で医師の関野さんは「ウィトト族では13歳は一人前。長女は日ごろから子守をしていたはずなので、1歳の三女も助かったのだろう」と言います。

ホランキャスター:
知識はあっても、それを正常に使えるような精神状態であったのか、夜は怖かったでしょうし、これから4人でどうにかしなければならないという不安。押しつぶされそうな夜もきっとあったと思います。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
海外ではもう一つ、ヒーローとして報道されているのが子どもたちを発見したコロンビア軍の1頭の救助犬です。その救助犬が行方不明だということで、海外でかなり注目されています。

日比キャスター:
救助犬の行方が気になります。無事が確認できますように。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
もう一つの奇跡を期待したいです。

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