“一時全滅”コウノトリ住宅街に 電柱で子育て?「最初ツルかと」(2023年6月12日)

“一時全滅”コウノトリ住宅街に 電柱で子育て?「最初ツルかと」(2023年6月12日)

“一時全滅”コウノトリ住宅街に 電柱で子育て?「最初ツルかと」(2023年6月12日)

■電柱で子育て?「最初ツルかと」

 先週、兵庫県の住宅街で撮影された映像。

 撮影者:「スゴイ!ツルが飛んで来たって。会社に(写真を)持って行って『電柱にツルが来た』って」

 実はこの鳥。ツルではなく「コウノトリ」。体長はおよそ1メートル10センチ。翼を開くと2メートルに及びます。“幸せを運ぶ鳥”として知られている国の天然記念物ですが、トキと同じように日本産の野生のコウノトリは一時絶滅しています。

■繁殖と野生復帰の取り組み進む

 広島県の住宅街の電柱にも大きな鳥の巣が…。12日朝、巣の中から姿を現したコウノトリ。その直後、体が一回り大きい親鳥が餌(えさ)をくわえて巣に戻って来ました。3羽のヒナたちが朝食タイム。すると、さらにもう1羽。大きな親鳥が巣へ戻ってきました。親鳥2羽とヒナ3羽のコウノトリ一家です。

 世羅町地域おこし協力隊・山岸瑞樹さん:「巣を作り始めたのは2月末です。広島県では世羅町での繁殖が初めてになるけれど、うれしいですね」

 縁起の良いコウノトリの飛来に町では盛り上がっているといいます。なぜ、一度絶滅したはずのコウノトリが、今あちこちで巣を作り飛び回っているのでしょうか。

 世羅町地域おこし協力隊・山岸瑞樹さん:「世羅町で繁殖しているペアのオスもメスも、兵庫県の豊岡市で生まれた個体になる」

 実はこちらのコウノトリ。兵庫県豊岡市から渡ってきた鳥。野生のコウノトリの最後の生息地だった兵庫県豊岡市で、繁殖と野生復帰の取り組みが進められ、2005年に初めて放鳥し野生復帰を目指す、世界でも類を見ない取り組みが行われていたのです。

 世羅町地域おこし協力隊・山岸瑞樹さん:「今回、世羅を選んでくれたということで、今後も温かく見守っていきたい」

 でも、なぜ電柱の上に巣を作ったのでしょうか。

 世羅町地域おこし協力隊・山岸瑞樹さん:「元々コウノトリが巣を作る場所は、大きな松の木や木の樹幹。今はそういう巣を作れる大きな木が少ない。(電柱周辺が)コウノトリの餌が豊富な場所だったので、あの辺りで巣を作れる場所を探したのでは」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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