「自然にはあらがえない」診療を再開したのに…あすにかけ“警報級”大雨に警戒(2023年6月8日)
四国から東海にかけて、24時間で11回も線状降水帯が発生した記録的大雨から6日。再び、梅雨前線が各地に大雨をもたらしています。
鹿児島県指宿市は、今年1番の大雨となりました。指宿方面を走る一部列車には運休が出ました。
関東からの観光客:「観光で来て、きのう指宿に泊まった。これから『たまて箱号』に乗って、鹿児島中央に行くはずだった。観光ツアーのメインの一つだった。それが20分前に運休になったと聞いて。(Q.今シーズンの雨はどう感じている)先週、線状降水帯は来るわ、(関東は)まだ梅雨入り前なのに、すごいなと思ったら、もう台風って」
鹿児島県枕崎市では8日午後1時過ぎ、大雨警報が発表されました。
枕崎市地域おこし協力隊・中村琳音さん:「風も強くて、横殴りの雨がずっと続いている状態。いままで見たことない(雨の)量だった」
梅雨前線への湿った空気の流れ込みが続き、太平洋側では8日夜から9日にかけて、警報級の大雨になる恐れがあります。先週の大雨で被害が出た各地は備えに追われました。
敷地川が氾濫した静岡県磐田市。深夜からの大雨に備え、8日夜までに土嚢の設置を終えるということです。敷地川の堤防は、去年9月の台風でも決壊し、補修作業が行われている最中でした。
住民:「気候が変わってきたなと。2度あることは3度あるものですから、ここら辺は、特に注意して見ていきたい」
4つの川が氾濫し、1200棟を超える住宅が浸水被害にあった和歌山県海南市。災害廃棄物の仮置き場には、6日経ったいまも次々とごみなどが運び込まれます。海南市の職員だけでは手が足りず、大阪府高槻市からも応援の職員が来ていました。
住民:「(Q.また今夜雨が)心配ですよね。いままでほかの災害を見てたけど、大変やなと思ってたけど、いざ自分がなるとね。何とも言えないですね」
海南市には8日午後3時半過ぎ、大雨警報が発表されました。
愛知県豊川市では、先週の記録的大雨で、レベル5の『緊急安全確保』が出されました。先週末に被害があった病院では、大雨の予報に備えて医療器具を避難させていました。
6日に診療を再開した豊川市の総合青山病院。1階の受付や診察室などが浸水し、電子カルテやレントゲン撮影の機器などが故障してしまい、休診を余儀なくされていました。
総合青山病院・小森義之院長:「自然ですから、どうしようもあらがえないので難しい。なんとか職員のモチベーションを維持してここまで来た。そういう被害が起こらないで、なんとか通常に少しでも早く戻るようにしていくのを願うだけです」
豊川市の隣、豊橋市では車が水没し、男性1人が亡くなりましたが、その現場は、特殊な場所でもありました。
豊橋市を流れる一級河川『豊川』。その堤防は“霞堤”といって、一部に切れ目が設けられています。増水時、切れ目から水を逃がすことで、下流に流れる水の量を減らし、大規模な氾濫や堤防の決壊を防ぎます。ところが、先週の雨は想定を上回るものでした。
豊橋市防災危機管理課・佐藤実課長:「(Q.きょうの避難情報の発信も早め早めを心掛けている)まだ外は明るいが、早めに(避難情報を)出すことで、避難する時間をできるだけ早めにして、安心して避難していただきたい」
夜になって雨雲は東へ移動し、静岡などで本降りの雨となっています。東海から関東では、9日朝にかけて雨のピークとなりそうで、警報級の大雨の恐れもあります。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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