土砂で埋もれた“水源” 山間部の生活用水に深刻な影響が…「記録的大雨」爪痕深く(2023年6月4日)

土砂で埋もれた“水源” 山間部の生活用水に深刻な影響が…「記録的大雨」爪痕深く(2023年6月4日)

土砂で埋もれた“水源” 山間部の生活用水に深刻な影響が…「記録的大雨」爪痕深く(2023年6月4日)

列島を襲った記録的な大雨。
大規模な冠水が発生した埼玉県では4日も水が引かず、生活に深刻な影響が出ています。

▽「買い物も行けない」埼玉“大規模冠水”生活に影響

(大友陽介記者)「学校の校庭が水につかっています」
きのう3日までの大雨の影響で大規模な冠水被害を受けた首都圏。その爪痕は、今も住民たちを苦しめていました。
(松村桐杏)「おとといの大雨の影響で、こちらの道路はまだ冠水しています。いま自転車で来た方がこちらの道を進もうとしています。」
一時、市内6カ所以上が通行止めになっていた埼玉県春日部市では、いまだ人の膝近くまでの水が通行を困難にしていました。
(住民)「孫たちが遊びに来て、外に出られないっていうことだよな。水がひどいからね。遊び来てもなかなか出れねえし。買い物も行かれねえし」
Q.何日くらいで引く?
(住民)「3日くらい?2、3日よね」

▽“冠水”現場に残された車撤去作業も難航

(小平恭平記者)「道路が冠水し、車が流されて田んぼまで移動しています。この車に乗っていた方が、心肺停止で亡くなったとみられています」
観測史上最大の24時間降水量を記録し、水没した軽ワゴン車に乗っていた男性が死亡した、愛知県豊橋市。きょう4日、隣の豊川市の路上には多くの車が取り残されていました。
(佐々木一真アナウンサー)「冠水の起きた現場では、きょう強い日差しが照り付けています。昨晩から夜を徹して行われているレッカー作業ですが、今日になってもなお、数えることが出来ないほどの数の車が道路上に止められたままとなっています」
腰の高さまで水に浸かり、動けなくなった多くの車。傍らでは、搬送業者による撤去作業が行われていました。しかし、なかなか進まないのが現状だと言います。
(搬送業者)「ここに大型車が並んでいて、3回くらい来たけど(車を)出せなかった。いっぱい詰まっちゃってたから、前に車、後ろに車があるから、なんともならない。エンジンも掛からないし動かないし、きのう、100件くらい断りました」
こうした車両は、市内の至る所にあり、道路の一車線をつぶして車の通行を困難にしていました。
(冠水した車の所有者)「早くても一緒に避難した人は(移動は)火曜日って言われてて、普通の保険会社に頼むと遅いから知り合いのモータースに頼んで明日やってもらいます」

豊橋市では、罹災証明の発行に伴い、職員が浸水した家の被害状況を確認するため、聞きとり調査を行っていました。
(職員)「そうすると20センチぐらい」
「これが36センチだったかな」
蕎麦・うどんのお店「大正庵」。座敷の高さまで水が上がってきたといいます。
(大正庵清水稔さん)「あそこのほうからあふれまして、本当に一瞬に近い状態でした」
浸水による影響で、製氷機や冷蔵庫、ガス炊飯器が壊れていました。
(大正庵清水稔さん)「(これからの時期)本当に冷たいものばっかり出ますので、(製氷機は)絶対必需品ですよね」
浸水で被害を受けた機器が戻らない限り、営業再開のめどは、まだたちません。

▽道路崩落で“孤立”土砂が飲み水にも影響

静岡県浜松市天竜区熊では24時間で降った雨の量が497.5ミリと観測史上1位を記録、たった一日で平年6月の1.6倍の雨が降ったことになります。番組は大雨の被害を受けた浜松市天竜区熊地区を取材しました。
(山本将司ディレクター)「浜松市市街地から山間部へ抜ける県道ですが完全に道路が崩落してしまっています。奥の方はもう道路がなくなっていますね…」
(近くの住民)「もうダメだねここは(道が)ドスンといってる。下が見えない。おっかなくて行けないよ。直すのに1年はかかる、ひどいもんで」
道路は所々で土砂が崩れた跡があり水が出ている場所もあります。
「道路に木が丸太が流出していますね。ガードレールが完全にへこんでいます。こちらにも木が倒れています」
この地区に移住し12年となる水野さん。これまで経験したことの無い雨だったといいます。
(大雨で避難した水野博美さん)「警戒レベルが3、4となってきた時にはもう怖くなって、少し静かな雨になった時に逃げだしました」
雨の中、山を下り市街地の駐車場へ避難。雨が収まったきのう3日、自宅へ戻ってきたという水野さん。停電も無く家への被害は無かったものの厳しい現状がありました。
(水野博美さん)「お水は山の水を浄化して供給しているお水ですから(大雨で)土砂が水源の中に入り込んでしまって水がよそへ出てしまっていて…」
幸いタンクに貯蔵していた水で数日は持ちこたえることが出来るといいますが早急の対策が必要です。険しい山に入り水源に向かいます。
Q.これ行けるんですか?
林道を進むことおよそ10分、水源は土砂に埋もれていました。
「このゴミ詰まってて取れないよ…」
高齢者が多く作業には大きな負担がかかります。住民およそ10人が2時間かけ土砂を除去。しかし水量が多くこの日、完全に取り払う事は出来ませんでした。大雨の影響は生活に重くのしかかります…
(水野博美さん)「雨が降るたびに(水源の)掃除はしに行くから、大雨は困ります。(今後)梅雨だからまたどうなるかは心配しています…」

6月4日『サンデーステーション』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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