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【報ステ解説】日本でも“季節外れ”のインフル…危惧される米“10年に1度”の大流行(2023年5月30日)
インフルエンザと言えば“冬に流行するもの”というイメージがありますが、今月は、コロナ前を上回る数が報告されていて“季節外れの流行”となっています。
東京・板橋区にある小学校では、小学2年生と5年生の児童12人が、インフルエンザと診断され、30日から学級閉鎖となりました。
小学校校長:「(Q.直前に触れ合うような、体育祭とかイベントがあった)そんなに大きな行事はない。普通の授業をやっていただけ。ちょっと信じられなかった。この時期で、しかも突然、インフルエンザって。どうしちゃったのかなと」
感染の拡大を防ぐため、30日に全校で行うはずだった遠足も中止となりました。
学校での大規模な集団感染が相次いでいます。大分の私立高校では、全校生徒の4分の1にあたる497人が感染しました。宮崎市内の高校でも、生徒と職員合わせて491人の感染を確認。前の週に行った体育祭で、感染が広がったものとみられています。
加藤厚労大臣:「5月上旬においても、例年同時期に比べ、患者数が比較的多い。状況を注視していきたい」
モデルナは、感染者数の推計値を毎日発表しています。今シーズンは、なかなか感染が収まらないどころか、今月に入って上向きに。国立感染症研究所が発表している資料でも、最新版だと警戒を促す地域が、ぐっと増えています。
今後の流行を見通すうえで、気になる事例も。去年、アメリカでは6月ごろまで、季節外れの感染が続きました。すると、その冬、感染者が急増。ここ10年で、最多の入院患者数を記録しました。亡くなった人は、4500人とも推計されています。
■日本でも大規模流行は起こる?
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アメリカで去年、大規模な流行が起こったのは『A/H3(香港型)』というウイルスです。2021年末~2022年の6月ごろまで小規模な流行が続き、その年の秋ごろに大規模な流行となりました。香港型の流行は、アメリカでは2シーズンありませんでした。
アメリカのCDC(疾病対策センター)は「人々の免疫力の低下」が流行の原因と分析しています。シーズンが空いて、小さな流行、大きな流行という、同じような傾向が、ヨーロッパでもみられています。
日本で今、流行しているのも香港型。香港型が前回、流行したのは2019年で、3シーズン空いています。
感染症学が専門の、慶應大学医学部・菅谷憲夫客員教授に聞きました。
菅谷客員教授:「香港型に対する免疫力が低下している可能性が高い。アメリカと状況が似ている日本も、今年は10月以降、大規模な流行が起きる恐れがある」
流行の原因となる『免疫力の低下』に関しては…。
菅谷客員教授:「本来、人間は毎年、インフルエンザを発症していなくても、流行の中にいることでウイルスにさらされて、自然に免疫力を高めている。コロナ禍で感染対策を徹底したことで、インフルエンザの流行が起きず、人々の免疫力が低下した」
菅谷客員教授は、感染しないためには、手洗いやうがいなど、基本的な感染対策を取ることが有効だとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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