女性2人の散歩時間を狙い? 1人は容疑者母親と“複数接点” 長野立てこもり【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年5月29日)

女性2人の散歩時間を狙い? 1人は容疑者母親と“複数接点” 長野立てこもり【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年5月29日)

女性2人の散歩時間を狙い? 1人は容疑者母親と“複数接点” 長野立てこもり【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年5月29日)

 長野県中野市で、警察官を含む男女4人が殺害された立てこもり事件。事件の前日、防犯カメラに被害者とみられる女性2人が映っていたことが分かった。逮捕された青木政憲容疑者は、「いつも1人でいることを、ののしっていると思い殺した」と話しているという。

■容疑者「いつも1人なのを…」 一方的な恨みか

 殺人の疑いで逮捕・送検された青木政憲容疑者(31)が、動機について話していたことが新たに分かった。

 青木容疑者は、およそ12時間にわたって自宅に立てこもるなか、説得の電話を掛けた両親に対し、「自分がいつも1人でいることを女性がののしっていると思い殺した」などと話していたという。

 また、通報に駆け付けた警察官2人を殺害したことについては、「射殺されると思ったので駆け付けた警察官も殺した」と話していたという。

 さらに、2人の女性を襲った時の様子も明らかになった。

 亡くなった女性2人のうち、70歳の竹内さんを先に襲い、その後、畑の方へ逃げる村上さんを襲ったという。

 そして、青木容疑者が女性2人を待ち構えていた可能性も出てきた。

■女性2人の散歩時間狙ったか 1人は容疑者の母親と“複数の接点”

 事件前日の午後4時半すぎの防犯カメラ映像。映像には、グレーの服を着た人と、隣に黒い服を着た人の姿が映っている。

 カメラは、事件現場から直線距離でおよそ400メートル離れた場所に設置されていて、警察もこの映像を押収。2人について、付近の住人への聞き込みなどから、殺害された村上さんと竹内さんとみて調べている。

 防犯カメラには、事件2日前の午後4時すぎにも同じ背格好をした2人が、会話をしながら歩く姿が映っていた。

 近隣住民:「毎日2人で散歩をしてたから、顔はよく知ってます。毎日ですね、毎日、日課でしたね。田んぼっていうか、畑の農道があるんですけど、そこがルートで。そこを真っすぐ行くと現場に出るから」

 近所の人によると、毎日、夕方ごろに一緒に散歩していたという2人。容疑者の自宅前も散歩コースだったという。

 近隣住民:「大体3時前後、ここを通るのが。現場に行くと、大体4時すぎになる」

 被害に遭った2人は、午後3時ごろに2人の自宅がある地域から西側へと向かい、午後4時ごろに事件現場の前を通過。防犯カメラがある場所を通るのが、午後4時半すぎで、村上さんと竹内さんの自宅方向への“帰り道”だったとみられている。

 しかし、事件当日の午後4時半すぎ、いつもの“帰り道”に2人の姿は映っていなかった。

 警察によると、村上さんが刺されたのは午後4時25分ごろで、そのころ、2人は事件に巻き込まれていた。

 近隣住民:「大きな声で会話しているから、2人が来ればすぐに分かる」

 青木容疑者は、2人の会話から「悪口を言われた」と勝手に思い込み、犯行に及んだのだろうか。

 事件当日、女性2人が散歩に来るのを待ち構えていた可能性もあるという。青木容疑者と被害に遭った女性2人との関係はあったのか。

 近隣住民:「(Q.被害者の2人と容疑者との直接的な関係は?)絶対100%ないと思いますよ」「(Q.政憲容疑者のお母さんとの接点はあった?)教室に通ってたって話だからね。毎日じゃないと思いますけど。花のアートみたいなもの、そこは通っていたのは村上さんだけだと思う」

 近隣住民によると、村上幸枝さんは、青木容疑者の母親がやっていたお花の教室に通っていたという。さらに…。

 村上さんの知人:「村上さんは青木容疑者の母親と友達だったので、畑仕事を手伝ったり家に行ったりすることもありました」

 青木容疑者との直接的な接点はないというが、青木容疑者の母親と村上さんには複数の接点があった可能性がある。

■パトカーを追い掛け猟銃発砲 目撃者「笑っている感じ」

 そして、新たに警察官2人が殺害された時の状況も明らかになった。

 犠牲になったのは、長野県中野警察署の玉井良樹警部補(46)と池内卓夫巡査部長(61)。犯行の瞬間を目撃した人は…。

 犯行の瞬間を目撃した人:「(青木容疑者が)台車を押してきたのが見えたんだけれど、何も持っていなかったと思ったら猟銃を抱いていたから」

 青木容疑者は、竹内さんと村上さんを刃物で刺した後、いったん現場を離れ、台車のようなものを持って、再び現れたという。

 通報を受けたパトカーが現場に到着。すると…。

 犯行の瞬間を目撃した人:「パトカーが通り過ぎてから、(青木容疑者が)猟銃を抱いて追い掛けて来たから。それですぐ後ろで猟銃を突き付けて、一緒に並走して走ってきて」

 青木容疑者は、台車のようなもので運んでいた猟銃を取り出して、パトカーを追い掛けたという。

 犯行の瞬間を目撃した人:「運転席の横付きにいたっていうんだよね。それでもう本当に2、3秒後だね、ダーンとものすごい音がして。すぐまた2、3秒後にまたもう1発、ドーンです」「クレー射撃で使うようなのじゃないかな。ニヤって笑っているような感じで、撃っていたような気がするんだけどね」

■巡査部長は“県警音楽隊で活躍” 知人「悔しい無念」

 殺害された池内さんは、長野県警の音楽隊に所属し、ドラム、パーカッションを担当。同じ音楽隊に所属し、池内さんとは20年来の付き合いだったという男性は…。

 元長野県警音楽隊 楽長:「誠実というのは一番合ってるかなということと、それから努力家ですね。指揮をするその前に池内さんに『きょう頼むぞ』って、『はい、分かりました』と言って。ほんとに、よくきちんとたたいてくれたっていうのが記憶にあります」

 池内さんと最後に話したのは、去年の3月ごろだったという。

 元長野県警音楽隊 楽長:「私、警察音楽隊のOBで募ってバンド組んでいるんですね。そこにたまに来て、ドラムたたいてくれたんですよ。退職したらどうすんのって、再任用で残るつもりですって言っていたので」

 男性が退職する際には、あるプレゼントをしてくれたという。

 元長野県警音楽隊 楽長:「私が退職する時に、『楽長これまた学校指導いったりするみたいだから、その時に使ってください』って言って、バチをいただいたんですよ。いや本当にもうガッカリして無念で、本当に悔しさというか、寂しさ、色んなものがこみ上げて涙流してですね」

■大学中退が転機か 人付き合いなく引きこもり

 青木容疑者は一体、どのような人物だったのか。

 青木容疑者の中学校の卒業文集:「この世の中で最も大切なものは『命』だと思います。では二番目は何かと問われたら私は間違いなく『金』と答えるでしょう」

 中学校の卒業文集では「この世の中で最も大切なものは命」と書いていた青木容疑者。中学時代は活発で、野球に打ち込んでいたという。

 青木容疑者を知る人:「どんな人物って言われても、優しい子では間違いなかったんだけど。怒るというか、キレるというのは見たことない。子どものころは特にそうだったし、素直な子だった」

 さらに、卒業文集では「社長になりそうな人」ランキングで2位に選ばれていた青木容疑者。他にも「空が飛べそうな人」や「お笑いコンビになりそうな人」にも名前が載っていた。

 しかし、大学へと進学すると…。

 青木容疑者を知る人:「大学で人付き合いがうまくいかなくて、じきに大学をやめて帰ってきた」

 大学を中退後は、父親が手がける事業を手伝い、青木容疑者の名前がついた農園「マサノリ園」の運営や人気ジェラート店の経営に携わっていたという。しかし…。

 青木容疑者を知る人:「マサノリ園とジェラートのお店は、(青木容疑者が)一応社長ってことになっている。でも、仕事には一切関わっていなかったと思う。行けば必ず家にいたから、家にずっと引きこもっている」「大学中退してからだな。村の若い衆の(祭りの)保存会とか消防団も入ってたんだけど、やめちゃったんだよ」

■容疑者“猟銃所持” 3年前に射撃場で技能講習

 引きこもりがちだったという青木容疑者がのめり込んでいったのは「猟銃」。

 青木容疑者は8年ほど前、クレー射撃の大会に参加。その後、青木容疑者と会った猟友会の関係者とこんなやり取りが…。

 猟友会関係者:「『有害な鳥獣駆除に協力してほしい』と言ったら、(青木容疑者が)『こっちは農業で忙しいんだから、そんなことしてられない』と言うからカチンときちゃって。こいつは変わっているな、もう誘わないほうがいいなと思った」

 さらに、青木容疑者は3年前の5月に、射撃場で猟銃を所持するために必要な技能講習を受けていたという。

 猟銃を所持するには、原則として3年に1度、技能講習の受講が必要。青木容疑者は3年前、所属先とは別の猟友会が運営する射撃場で講習を受けていた。

 上小猟友会 橋本和幸会長:「(青木容疑者が受けたのは)技能講習ですね、経験者技能講習です」「(Q.その講習ではどういうことをやる?)銃の取り扱い。あとは実際に撃たせますので、撃った時のどれくらい当たるのかとか」

 “銃口を人に向けてはいけない”“銃を撃つ時以外で、引き金に指をかけてはいけない”など、安全に関する座学はもちろん、銃の解体や組み立てなど実技的なことも行われる。

■銃砲所持者「大変なことをやってくれた」

 この日、射撃場では安全に害獣駆除などを行うため、銃の取り扱いを再確認する射撃大会を開催。

 橋本会長:「皆さん、改めておはようございます。皆さんも報道でもご存じの通り、中野でえらい事件が起こりまして、色々大変な時期になってしまったので、皆さん銃の取り扱い、それから安全に関してはきょう一日、絶対事故のないように」

 上小猟友会 大会参加者:「同じ銃砲所持者として大変なことをやってくれたなというのが、みな同じ感想。いい迷惑ですけどね。こういう機会に私たちも、初心に帰って気を引き締めて、また一からやっていきたいなと思います」

 鳴り響く発砲音。射出された的のクレーに弾が当たると、空中でいくつものかけらに砕け散っていく。

 橋本会長:「(Q.殺傷能力は?)あります」

 容疑者はパトカーの窓越しに至近距離から警察官を撃ったとみられている。

 橋本会長:「(Q.近距離だったら殺傷能力は高い?)高いですね。(細かい鉛玉が)バラ(ける)弾でも高いです。近くで打てば(弾の種類は)関係ない」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年5月29日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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