「カット野菜」人気定着 2000億円市場に拡大…なぜ長持ち? 専門工場で“特殊製法”(2023年5月24日)

「カット野菜」人気定着 2000億円市場に拡大…なぜ長持ち? 専門工場で“特殊製法”(2023年5月24日)

「カット野菜」人気定着 2000億円市場に拡大…なぜ長持ち? 専門工場で“特殊製法”(2023年5月24日)

 コロナ禍で、自宅で料理する機会が増えた時に、家庭の強い味方となった「カット野菜」。その利便性に驚いた人も、多いのではないでしょうか。今、種類も増え、新たな進化を遂げています。

■人気定着 2000億円市場に拡大

 70代:「使っています。便利だからね。ほとんど毎日。色々入っているやつ、キュウリとかコーンとかレタス」

 20代:「よく使います。夜帰ってくる時、遅い時とか、時間がない時とか」

 袋を開けるだけで、切る手間や洗う手間も省けて、とても便利なカット野菜。今や、カット野菜市場は、10年間で2倍以上、昨年度で2000億円近い規模になっているといいます。

 都内のスーパーマーケットには、およそ50種類ものカット野菜が並んでいます。

 東急ストア中目黒本店 青果部 木村剛志さん:「こちら春に旬を迎えます、スナップエンドウ、また紅芯大根。そちらのほうの彩も豊かになった季節性の高い、春におすすめのサラダとなっております」「(Q.これは、しゃぶしゃぶ用の野菜ミックス?)こちらの細切りになっていることによって、お肉で巻いて食べたりですとか、非常においしく召し上がれるんですけども、こちらを家でやろうとしますと、大変手間のかかることになる」

 12品目の野菜が入っているサラダや、鉄板焼き用の野菜セットも並んでいます」

 こうした「カット野菜」はコロナ前と比べ、およそ1.2倍の売り上げに伸びているといいます。

 木村さん:「近年では、さらにコロナ禍による影響もありまして、他のお客様の手に触れない安心感ですとか、清潔感。そちらのほうから、より人気が強まっていると考えております」

■なぜ新鮮? 工場で“特殊製法”

 利用者が増えている一方で、街の人からはこんな声も聞かれました。

 40代:「栄養がないような気がする」

 20代:「使わないようにしていますね。普通の(カットしていない)野菜をそのまま何日も放置していると、通常は色が変わったりしているのに、カット野菜ってあんまり変わっていないので」

 「カットしている部分は栄養が少なく、新鮮さをキープできているのは、何か体に良くないものを使っているのでは」という声がありました。

 そこで、カット野菜専門の工場を独自取材しました。

 まず行われていたのは、レタスの“トリミング”と呼ばれる手作業での検査と、大きめのカット作業です。

 サラダクラブ 五霞工場 中村禄樹さん:「色が変わっている部分ですとか、裏と表を一枚一枚確認しながら、食べられないものは、ゴミ箱のほうに入れてっていう流れになります」

 人間の目で一枚、一枚、新鮮で使えるものかどうか確認し、ある程度の大きさにカットしてから、洗って、機械で細かく切ります。

 さらに、特許を取った独自の製法で、殺菌が行われます。

 サラダクラブ広報・広告宣伝部 吉田政道さん:「“野菜に優しい製法”という特殊な製法があるんですね。外側は少し強く殺菌して、中は優しく洗ってあげる。元々野菜自体が持っている菌に対する抵抗力を奪ってしまわないように、そういう製法をやることによって、消費期限を延ばせる」

■さらにもう1日長持ち…技術開発

 先月からは、さらにもう1日長持ちする方法が…。

 吉田さん:「袋の中に酸素と窒素が入っているんですけど、そこに私どもは二酸化炭素をバランスよく入れることによって、消費期限を1日伸ばせるという技術を開発」

 いらない野菜を使ったり、薬品などを使って長持ちさせたりしているわけではありませんでした。

 吉田さん:「イメージとしては工場で作ってるから、栄養が下がってるんじゃないかというようなお問い合わせもたまにいただくんですが。私どもの調べでは、ご家庭で水洗いするのとほぼ変わりません」

(「グッド!モーニング」2023年5月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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