G7首脳らが原爆資料館を訪問 バイデン大統領の滞在時間は“39分”、オバマ氏の約4倍の時間費やす【解説】|TBS NEWS DIG
19日に開幕したG7広島サミット。
各国首脳らが原爆資料館を訪問しました。
「核兵器のない世界」を目指すことはできるのでしょうか。解説です。
■原爆資料館 滞在時間は?
加藤シルビアキャスター:
各国首脳が原爆資料館を訪問しました。その滞在時間について見ていきたいと思います。
原爆資料館の滞在時間
▼アメリカ バイデン大統領 39分
▼カナダ トルドー首相 64分
▼EU フォンデアライエン委員長 90分
▼ドイツ ショルツ首相 69分
▼イギリス スナク首相 76分
▼フランス マクロン大統領 60分
▼EU ミシェル大統領 84分
▼イタリア メローニ首相 72分
2016年当時のオバマ大統領は滞在時間10分で批判の声も上がりましたが、バイデン大統領は39分と、4倍近い時間を費やしたということになります。
原爆資料館の中では、岸田総理が展示物を説明したり、8歳の時に被爆した体験を英語で発信している小倉桂子さんと対話をしたり、芳名帳に記帳したりしたということです。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
特にアメリカでは、原爆を投下したから戦争が早く終わったのだ、それによってアメリカの被害は少なくて済んだと考える人が保守派を中心に相当多いんですよね。
そうした中で、今まで大統領が訪れることはなかったのですが、オバマ元大統領が10分の滞在でした。
今回は40分ということからすると、バイデン大統領はそれなりに頑張って理解を示したということは言えると思います。イギリス、フランスは核保有国です。そういう国々が原爆、核兵器は絶対悪だということを少しでも理解してくれればいいかなと思います。
井上キャスター:
アメリカ国内の配慮がある中でのせめぎ合い、ギリギリのところだったと思いますが、日本政府としてはあの場所で、例えば報道陣の取材を受けて、あの場でコメントを発表してくださいとか、そういうところは本当は求めたかったのですか?
星氏:
今回、バイデン大統領はあの場所では一切コメントしないと相当早い段階で言っていて、アメリカの国内世論に対する配慮だと思います。ただ全体の中ではバイデン大統領は記者会見がありますので、その中で今回の感想を述べると思います。
■ゼレンスキー大統領が広島へ その狙いは?
加藤キャスター:
ウクライナのゼレンスキー大統領が来日して、G7広島サミットに参加するというニュースが入ってきました。当初の予定では、21日午前中にオンラインで参加する予定でした。
振り返ってみると、2022年にドイツで行われたG7サミットでもオンラインでの参加でした。2023年3月に岸田総理がウクライナを訪問した際に、ぜひオンラインで参加してくださいという話があったそうですが、急遽来日して参加するということになりました。
では、21日にどんな予定があるのでしょうか。
19日に訪問した方々以外の招待国の原爆資料館の視察、ウクライナ情勢の議論が予定されていたということで、このあたりの行事に参加されるのではないかということです。
日比キャスター:
来日に関して、このタイミングで発表した狙いや背景はどのようなことが考えられますか?
星氏:
最近、ヨーロッパもアメリカもいわゆる“支援疲れ”と言われてまして、ウクライナにどんどん軍事支援をしていますが、なかなか戦況は好転しないということ。特にアメリカでは共和党が、そろそろ軍事支援を削減したらどうかと主張する議論があるので、ゼレンスキー大統領が直接支援を訴えるということもあると思います。
日本は軍事支援はできないので、復興をどうするかという話が動いています。日本は復興にどういう役割を担うかということを表明するという意味では、良いきっかけになると思います。
日比キャスター:
オンラインではなく、ということはやはりそれだけのメッセージ、ゼレンスキー大統領にとっても狙いが強くあるということですか?
星氏:
おそらくゼレンスキー大統領も原爆資料館を訪れると思いますので、ロシアが核の威嚇を続けているのは今回の戦争の非常に大きな特徴です。それに対して世界的に批判を強めるのだと団結して、ロシアの核の威嚇には屈しないのだと、どこまでアピールできるかということだと思います。
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