道路の走行映像からAIがゴミを自動認識!「見える化」でゴミ削減へ ベンチャー企業開発「ゴミ拾い共有」アプリ【SDGs】|TBS NEWS DIG
シリーズSDGs「地球を笑顔にするウィーク」です。東京のベンチャー企業が開発した「ゴミ拾い共有」アプリ。ゴミを「見える化」し、楽しみながら清掃する輪が全国に広がっています。
今月、神戸市の須磨海岸に地元の親子などおよそ250人が集まりました。一斉に始まったのはゴミ拾いです。
ゴミ拾いの参加者
「ここあるわ、ほらほら、ゴミ」
海岸に打ち上げられた海藻や砂の中には、さまざまなゴミが放置されていました。
「(Q.何のゴミかな?)おかしの袋や。(Q.ゴミが捨てられているのを見て、どう?)悲しい」
「(Q.ゴミが多いとどうなる?)魚が食べたら死んだりとか、みんなが遊びに来なくなったり」
このイベントは地元の商店街と企業が企画。1時間ほどでゴミ袋およそ30個分のゴミが集まりました。活動が終わると集まったゴミを撮影します。
商店街とともにイベントを企画したJT兵庫支社 新井健矢さん
「ゴミの量の写真を撮って、これからピリカのアプリに投稿するところです」
画像の投稿先は「ピリカ」と呼ばれるアプリです。投稿したゴミの画像がすぐ地図上にアップされ、ゴミの量などを世界中のユーザーと共有。投稿後、わずか5分ほどで「ありがとう」などと反応がありました。
商店街とともにイベントを企画したJT兵庫支社 新井健矢さん
「ゴミ拾いってなかなか可視化されない活動だけど、感謝のコメントとかいただくと、『やってよかったな』って感じる」
東京のベンチャー企業が2011年に開発したゴミ拾い共有アプリ「ピリカ」。個人の利用は無料で、今では118の国と地域で利用され、世界で累計およそ3億個のゴミを拾ったと投稿されています。
そんな「ピリカ」、こんな試みにも活用されています。
産業廃棄物を回収するドライバー
「普段より気にしますね、ゴミ落ちていないかとか」
大阪府高槻市で産業廃棄物を回収している業者の車に設置されたスマートフォン。車を走らせるだけで道路に落ちているゴミを検出しているといいます。
産業廃棄物を回収するドライバー
「僕らとしても仕事の量が増えるわけではないし、付けるだけで社会貢献できるって考えるといいですね」
スマートフォンで撮影された動画は東京にある「ピリカ」の事務所で解析が行われます。
ベンチャー企業「ピリカ」 小嶌不二夫さん
「走行中の車両から路上を撮影していて、映ったゴミの数をこういうふうにAIで検知してるんですね」
道路を走る映像からゴミをAIが自動で認識し、どこにゴミがあったかを地図上に表示することができます。
ベンチャー企業「ピリカ」 小嶌不二夫さん
「森の中とか公園にあるよりも、実は道路上にゴミが落ちているほうが海へ流れ出してしまうリスクが高い。海に行くゴミを減らす意味でもすごく価値があるので、まずはそこからやっていくのが大事なのかな」
集めたデータはゴミ拾い活動の場所設定などに活用するということです。
「見える化」することでゴミを減らす。新たな取り組みが広がっています。
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