たまご高騰で“ブラジル卵”緊急輸入 安定供給目的も…生食用じゃない?(2023年5月12日)

たまご高騰で“ブラジル卵”緊急輸入 安定供給目的も…生食用じゃない?(2023年5月12日)

たまご高騰で“ブラジル卵”緊急輸入 安定供給目的も…生食用じゃない?(2023年5月12日)

 卵のニュースです。価格の高騰が続いていますけれども、その高騰している日本を救うかもしれないのが地球の反対側のブラジルです。ブラジル産卵の輸入が始まっていることが分かりました。

■たまご価格高騰の救世主に…?

 都内にあるオムライスが人気のカフェ。多くの客がこれを目当てに訪れるといいます。

 客:「すごくおいしいです」

 1日に使う卵の数は…。

 torse・山口敦司代表:「160個前後。めちゃくちゃ使います、卵は」

 そんなカフェが頭を抱えています。卵の仕入れ値が上がり続けていて、先月からオムライスの価格を80円値上げせざるを得なくなりました。

 torse・山口敦司代表:「(卵は)ほとんどの料理に入っている。無くなったら困っちゃう」「(Q.実際はもう少し(価格を)上げたい?)本当は…上げたいです。持久戦みたいになってきました」

 鳥インフルエンザの流行で深刻化する卵不足。

 秋葉弘道社長:「記録的に高いのがいまだに続いている」

 「JA全農たまご」によると、去年1月、Mサイズ1キロ当たり151円だった卵の価格は…現在、2倍以上となる350円にまで高騰しています。そんななか、いま熱い視線が注がれているのが…。

 野村農水大臣:「輸入がブラジルからできることを聞いたものですから」

 農水省が国内に入る見通しを明らかにしていた「ブラジル産」です。すでに輸入を開始している会社がありました。卵加工大手の「イフジ産業」です。

■生食用じゃない?安定供給目的も

 卵加工大手「イフジ産業」・藤井宗徳社長:「日本国内だけの鶏卵での調達というのは不可能だと判断した」

 イフジ産業は、殻を取り除いた中身だけの「液卵」を外食や食品メーカーに販売していますが、こうした加工品に海外産の卵が使われることは珍しくないといいます。

 イフジ産業・藤井宗徳社長:「日本国内の鶏卵生産量は年間260万トンくらいあるが(海外産は)年間10万から12万トンほどは、ずっと定期的に輸入されている。日本に住んでいる人も知らず知らず輸入たまごを口にしている」

 では、なぜいま「ブラジル産」なのでしょうか。実は、鳥インフルエンザの流行は日本に限ったことではないんです。去年7月以降、65の国と地域で鳥インフルエンザが発生していますが…。ブラジルでは確認されておらず、世界中から注文が殺到しているといいます。

 イフジ産業・藤井宗徳社長:「供給に余力があるということでブラジルからの輸入を決めている」

 一方、消費者からは…。

 買い物客:「(Q.ブラジル産たまごを輸入する動きがある)そうみたいね。やっぱり海外のモノは苦手」「国産よりはちょっとどうかなと」

 藤井社長によると、ブラジル産の卵は船でおよそ50日かけて日本に輸送されるといいますが、品質に問題はないのでしょうか。

 イフジ産業・藤井宗徳社長:「(輸送する)間の温度管理というのは0から5℃の非常に低い温度帯で(冷蔵して)輸送しているので、加工食品向けの原料として使う分には全く品質劣化はみられない。(卵には)全世界どこも大きな品質の違いはない」

 ちなみに、ブラジル産卵は生食用ではなく、いわゆるパックの状態でスーパーなどに並ぶことはないということです。

 食品大手の「キユーピー」もいまのままでは業務用向けの卵を賄いきれないとして、一部、ブラジル産を使用すると発表しました。自社のマヨネーズには使わないということですが「液卵」としてパンや菓子メーカーなどに販売するといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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