タイムカードでアリバイ作り? 現役教師を逮捕 室内に靴の痕「荷物運ぶため」(2023年5月11日)

タイムカードでアリバイ作り? 現役教師を逮捕 室内に靴の痕「荷物運ぶため」(2023年5月11日)

タイムカードでアリバイ作り? 現役教師を逮捕 室内に靴の痕「荷物運ぶため」(2023年5月11日)

 東京・江戸川区で60代の男性が殺害された事件で、逮捕された中学校教師が事件後にアリバイ作りをしていた可能性が浮上してきました。

■60代男性殺害か 現役教師を逮捕

 殺人容疑で逮捕された区立中学の教師・尾本幸祐容疑者(36)について、徐々に分かってきたことがあります。

 尾本容疑者は数百万円の借金があったとみられ、投資や競馬などギャンブルに使っていたとみられています。

 容疑者の近所の人:「高そうな物は身に着けていなかった。特別、お金を使っている感じはなかった」

 2月、東京・江戸川区の住宅に侵入し、住人の山岸正文さん(63)を刃物のようなもので切り付けて殺害した疑いが持たれている尾本容疑者。警視庁は、窃盗目的での犯行も視野に入れているといいます。

 また、山岸さん宅に侵入した尾本容疑者が帰宅直後の山岸さんと鉢合わせして殺害に及んだ可能性もあるとみているのです。尾本容疑者は取り調べに対し、「事件には関わっていません」と容疑を否認しています。

■室内に靴の痕「荷物運ぶため」

 一方で、その後の捜査関係者への取材で新たに分かったのが…。

 尾本幸祐容疑者:「男性から『荷物を運ぶのを手伝ってほしい』と言われ、土足で家に入ったことがある」

 尾本容疑者が逮捕前の任意の調べに対し、山岸さんから頼まれて「土足で家に入ったことがある」などと説明していたというのです。室内からは靴の痕が見つかっているといいます。

 警視庁は、自分が現場にいた形跡を発見されることを想定し、対策を取った可能性があるとみています。

■中学校から“わずか200メートル”

 一方で、注目されるのが事件現場の位置です。尾本容疑者が勤める東京の江戸川区立の中学校とわずか200メートルしか離れていない点です。元警視庁刑事の吉川祐二氏は、もし窃盗目的ならば計画的だったのでは、と指摘します。

 元警視庁刑事・吉川祐二氏:「(Q.すぐの所に住宅街がある)今回の件は動機などがまだ明らかになってないが、窃盗目的である可能性も高い。このような道を歩きながら物色をしていることもあり得る」

 そして、実際に歩いてみると気付いたのが。

 元警視庁刑事・吉川祐二氏:「(Q.曲がり角が多い)実際に車でもさっき走ってみた。非常に右、左にくねくねしている道」「(Q.また道が狭くなる)小さなコンパクトな車がやっと通れるイメージ」

 下見や犯行は、徒歩や自転車で行われたのではないかといいます。

 元警視庁刑事・吉川祐二氏:「(Q.すごく近い)この場所だと、犯罪を犯した後でも右でも左でも行ける。まして、本人の勤務先がすぐそばで勤務先に逃げ込むことも考えられる。窃盗というのは思い付きでできるものでもない」

■タイムカードでアリバイ作り?

 吉川さんが推察する計画的犯行。山岸さんの生活リズムを把握していた可能性もあるのでしょうか。

 山岸さんは80代の母親と2人暮らし。近所の人によりますと、母親はデイサービスを利用していて、日中は留守にしているといいます。また、契約社員の山岸さんは朝早く、帰りも遅いそうです。

 捜査関係者によりますと、周囲の防犯カメラから山岸さんが帰宅したのは午後6時30分の少し前、直後の午後6時30分ごろに男性の悲鳴のような音が確認されたといいます。そして、およそ10分後の午後6時40分ごろに尾本容疑者が現場周辺から立ち去る様子が防犯カメラに捉えられていたそうです。

 その後、尾本容疑者は中学校に戻り、午後7時すぎにタイムカードを打ったというのです。警視庁はアリバイ作りの可能性もあるとみています。

 容疑を否認している尾本容疑者。警視庁は山岸さんとの関係や動機など調べを進めています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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