生徒「フェイクニュースかと…いい先生」勤務後に犯行?中学教師を殺人の疑いで逮捕(2023年5月10日)

生徒「フェイクニュースかと…いい先生」勤務後に犯行?中学教師を殺人の疑いで逮捕(2023年5月10日)

生徒「フェイクニュースかと…いい先生」勤務後に犯行?中学教師を殺人の疑いで逮捕(2023年5月10日)

今年2月、東京・江戸川区で60代の男性が殺害された事件で、近くの中学に勤める現役教師・尾本幸祐容疑者(36)が10日、殺人の疑いで逮捕されました。尾本容疑者は、事件後も、いつもと変わらぬ様子で出勤していました。

現職教師の逮捕に、学校には衝撃が走りました。
江戸川区立松江第五中学校・荒巻淳校長:「(Q.どのような職務にあたっていた)(尾本容疑者は)若手教員の育成ですとか、年間の教育課程の編成に関わる進捗状況を確認し、計画していく。そういった立場で、日々、職務に専念しておりました」

事件が起きたのは、2月24日。殺害されたのは、江戸川区に住む契約社員の山岸正文さん(63)。捜査関係者によりますと、自宅の玄関のあたりで、仰向けに倒れていました。尾本容疑者は、刃物のようなもので、複数回切り付け、殺害した疑いが持たれています。
被害者の近隣住民:「被害者は普通の方ですよ。我々と同じ様な派手でもなく、地味でもない。私たちも信じられない、なんでって。家族関係だって犯罪に巻き込まれるような家じゃない」

事件当日、尾本容疑者は、半日休暇を申請していたといいます。
江戸川区立松江第五中学校・荒巻淳校長:「彼はその日、休暇を申請して、半日休暇です。午前中まで仕事をして、午後に休暇を」

山岸さんが殺害されたのは、午後6時半ごろ。防犯カメラなどの捜査で、尾本容疑者が浮上していました。

尾本容疑者の自宅は、勤務先の中学校から約3キロ離れた江東区にあります。事件現場は、中学校から約200メートルのところにあります。

尾本容疑者は、この13年、一貫して、特別支援学級を担当。東京都新島村の学校にも赴任していました。
尾本容疑者を知る人:「真面目で、おとなしくて。目立った感じの人ではない。ごく普通の学校の先生。なにか変わっている感じもない」

その後、文京区の中学校を経て、去年4月、現在の中学校に赴任してきました。

江戸川区立松江第五中学校・荒巻淳校長:「(Q.どのような仕事ぶり))明るく一人一人の個性をしっかりと見て、個々に応じた丁寧な対応をしているというふうに私は見ていた。(Q.最近、様子に変化などはあった)全くなかった。日常の勤務状況も良好で、校長の経営方針を理解し、特別支援学級の主任として、具現化を目指した進言や提案をすることができていた。中堅教員として手本となっている。教員との人間関係も良好」

生徒の評判も、悪くありません。
尾本容疑者の中学校の生徒:「生徒と一緒に走ったりしていた。『がんばれ』とか、ずっと声をかけていて、いい先生だなって。笑顔が多かった」
尾本容疑者の中学校の生徒:「優しそうな先生が、まさかそんなことをするとは思わなかった」
尾本容疑者の中学校の生徒:「とても元気な先生でいつも穏やかで。やっぱり平等にみんなに接していて、いい先生でした。最初はこの話を聞いてフェイクニュースだと思ったが、時間が経つにつれて、みんなも言って、優しい先生でもこういう一面があるんだなって驚いた」

警視庁は、尾本容疑者が、帰宅直後の山岸さんと鉢合わせして、殺害に及んだ可能性があるとみています。尾本容疑者は「事件には関わっていません」と、容疑を否認しています。

◆埼玉県警捜査一課の元刑事で、現在、さまざまな事件を取材している佐々木成三さんに聞きます。

(Q.この2カ月半、警察はどのような捜査をしてきたとみますか)
中学校の先生が殺人事件に関与しているとなると、社会的反響がとても強いです。また、捜査中に情報が漏洩してしまうと証拠隠滅の恐れがあります。秘匿捜査を徹底していたと思います。容疑者は否認していますが、これは想定内と。逮捕する段階で、どれくらいの客観的証拠を集められるかということを、この約3カ月、綿密にやっていたと思います。

警察は、防犯カメラで、この男が容疑者であることは特定していますが、否認しています。どうして被害者の家にいたのか、合理的な説明ができるかどうかということが大きなポイントになると思います。警察は、いろいろな証拠を持っていると思いますので、それに対して、どのような説明ができるのかがポイントだと思います。

(Q.周囲の話を聞きますと、教師としての姿と、もし事件に関与しているのであれば、非常にかい離しているように見えますね)
私もいろいろな捜査をしましたが、表面的な部分と見えていない部分のギャップがある事件があります。この容疑者が、何かしら、殺人をするという動機につながるトラブルが被害者とあったと思います。しかも、犯行当日、容疑者は半休を取っています。計画的な犯行とも考えられます。警視庁は、被害者と容疑者との関係を把握していて、逮捕に踏み切ったと思います。

(Q.今後の捜査は、そういったところを固めて、起訴に持ち込むということですね)
そうですね。逮捕に踏み切ったということは、否認しても立証できるという自信を持っていると思います。ただ、動機については、容疑者の口から言わないと真相がわからない部分があります。動機の解明というのは、被害者のご遺族のためにも力を入れていると思います。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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